セガはトランスメディア戦略の強化とグローバルIP展開の加速を目指し、Justin Scarpone氏を常務執行役員 トランスメディア事業本部長に任命した。
セガが2024年4月1日付でJustin Scarpone(ジャスティン・スカーポン)氏を常務執行役員 トランスメディア事業本部長として任命するという発表がありました。これにより、セガはトランスメディア戦略を強化し、グローバルでのIP展開を加速させる方針を示しています。
トランスメディアとは、異なるメディアやプラットフォームを横断してコンテンツを展開する戦略の一環です。具体的には、ある作品やIPをゲーム、映画、テレビ、漫画、玩具など、さまざまなメディアや形態で展開し、視聴者やユーザーに多角的なエンターテインメント体験を提供するアプローチです。
セガは60年以上にわたり数々の成功を収めており、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」をはじめとするIPコンテンツで知られています。例えば、ソニックはゲームだけでなく、映画「ソニック・ザ・ムービー」でも大ヒットを記録し、世界中で親しまれました。この映画は、パラマウント社との共同製作により、ゲームから派生したキャラクターを実写とCGで融合させ、新たなストーリーを展開しました。
さらに、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の成功を受けて、関連商品や玩具も幅広く展開されています。ソニックのキャラクターを冠した洋服、アクセサリー、フィギュアなどが販売され、ファン層を拡大しています。
新たなトランスメディア事業本部長としてJustin Scarpone氏が選ばれた理由には、その30年以上にわたる経験が大きく寄与しています。ウォルト・ディズニー・カンパニー、ウォルト・ディズニー・ジャパン、Scopely Inc.などでリーダーシップを発揮し、アジア地域でのビジネス戦略の構築と成長を専門にしてきた経歴が際立っています。特に、ディズニーでは『ディズニー ツムツム』や『キングダム ハーツ』『マーベル・フューチャーファイト』などのゲームをアジア地域で成功させ、同社のアジアにおけるゲーム事業の拡大に貢献しました。
これによりセガは、Justin Scarpone氏のトランスメディア領域での知識とリーダーシップを活かし、グローバルでのトランスメディア戦略を加速することが期待されます。Scarpone氏の専門的な知見をセガのIP展開に取り入れつつ、ゲームだけでなく映画や商品展開など多岐にわたるメディアにおいても成功を収めることが目指されています。
この重要な人事の影響として、セガのトランスメディア戦略が一段と強化され、既存のIPのみならず新しいコンテンツの開発にも注力されることが予測されます。また、グローバル市場での競争力向上や企業価値の向上にも寄与すると考えられます。
Justin Scarpone氏プロフィール
54歳。ウォルト・ディズニー・カンパニーのアジアゲームズ部門においてシニア・バイス・プレジデント兼ゼネラルマネージャーとして、同社のアジア地域におけるゲーム部門のエグゼクティブを務め、またウォルト・ディズニー・ジャパンでは責任者として指揮を執るとともに、ディズニー・モバイル、ディズニー・コンシューマー・プロダクツ、ディズニー・パブリッシングなどのゼネラルマネージャーも務められました。在職期間中には『ディズニー ツムツム』や『キングダム ハーツ』『マーベル・フューチャーファイト』などのコンテンツをアジア地域で立ち上げ、同社のアジアにおけるゲームビジネスの拡大に大きく貢献されるとともに、同社の版権部門総責任者として全国のディズニー、ピクサー、マーベル、そしてスター・ウォーズの商品ライセンスや流通を統括されました。2019年にはScopely Inc.の上級副社長兼アジア代表ゼネラルマネージャーとして東京オフィスの代表に就任。同社の日本、中国、韓国、シンガポールのオフィスを管理し、アジア地域でのゲームビジネスの展開や戦略的な投資、財務管理などでリーダーシップを発揮されております。