HoYoverseの新作アクションRPG「ゼンレスゾーンゼロ」が、配信開始から1週間未満で2000万ドル(約31億円)の収益を達成しました。この驚異的な数字は、スマホ版のみの売上であり、PCやコンシューマ版を含めると、さらなる成長が期待されます。
HoYoverseの最新作「ゼンレスゾーンゼロ」が、発売からわずか1週間未満で驚異的な成功を収めました。スマホゲームの収益追跡サイト「App Magic」の報告によると、本作のスマホ版だけで2000万ドル以上の収益を上げています。この数字は、PC版やPS5版の収益を含まないものであり、総合的な成功はさらに大きなものになると予想されます。
「ゼンレスゾーンゼロ」とは
「ゼンレスゾーンゼロ」は、HoYoverse最新の都市ファンタジーアクションRPGです。本作の舞台となるのは、「ホロウ」と呼ばれる超自然災害により現代文明が壊滅した後の終末世界。滅亡をもたらしかねない災いの中、唯一残された都市エリア、「新エリー都」は逆境を乗り越えて発展を遂げ、いつしか現代文明の最後の光となった。プレイヤーは「プロキシ」と呼ばれる人物となり、予測不可能なホロウに入る冒険者のために道を案内します。個性豊かな仲間たちと共に冒険へと踏み出し、敵に挑み、依頼を達成しつつ新エリー都に隠された秘密を解き明かしていくことになります。
『ゼンレスゾーンゼロ』State of Playデビュー映像
過去の作品との比較
この成功は、HoYoverseの過去の作品である「崩壊:スターレイル」や「原神:Genshin Impact」と同等のペースで進んでいます。比較として、「崩壊:スターレイル」は発売初月にPC版とスマホ版合わせて約8100万ポンド(約1億1000万ドル)を稼ぎ出し、「原神:Genshin Impact」はCOVID-19パンデミック中に1億4300万ドルの収益を達成しました。「ゼンレスゾーンゼロ」がこの勢いを維持すれば、1億ドルの大台を突破する可能性は十分にあります。
ガチャシステムの効果
この驚異的な収益の背景には、ガチャシステムの存在があります。ガチャとは、プレイヤーがゲーム内通貨を購入し、それを使ってランダムにキャラクターやアイテムを獲得するシステムです。「ゼンレスゾーンゼロ」では、このシステムは「Signal Search」と呼ばれ、新しいエージェントを獲得するために使用されます。
ガチャシステムは、ゲーム業界で議論の的となっているものの、収益モデルとしては非常に効果的です。プレイヤーは欲しいキャラクターやアイテムを手に入れるチャンスを求めて、繰り返しガチャを引くことになります。ゲーム内には保証システムが存在し、一定回数のガチャ後には希少なキャラクターが確実に入手できるようになっていますが、これは限定バナーには適用されないため、プレイヤーの購買意欲を刺激し続けます。
人気キャラクターの寄与
大都市を舞台にした「ゼンレスゾーンゼロ」は、そのビジュアル面においても日本のアニメ・マンガの影響を色濃く受けています。キャラクターたちは大きな目、鮮やかな髪色、スタイリッシュな衣装を身にまとい、まるでアニメやマンガから飛び出してきたかのようです。この親しみやすいビジュアルは、多くのプレイヤーをゲームの世界へと引き込む力を持っています。
同時に、HoYoverseは独自の創造性を発揮し、これらの影響を単にコピーするのではなく、独自の世界観とゲームプレイを創造しています。結果として、「ゼンレスゾーンゼロ」は東アジアのポップカルチャーの融合を体現した、ユニークな作品となっています。
魅力的なキャラクターたちも、「ゼンレスゾーンゼロ」の魅力の一つです。特に、初期の限定バナーで登場したエレン・ジョーは、その圧倒的な人気でコミュニティを席巻しました。ヴィクトリア家事派閥のシャークガールメンバーとして描かれた彼女は、クールな見た目と反骨精神あふれる性格で、多くのプレイヤーの心を掴んでいます。彼女のキャラクタートレーラーの総視聴回数は、あの「原神:Genshin Impact」の人気キャラクター・鍾離(Zhongli)に迫る勢いを見せ、その人気ぶりを証明しています。
HoYoverseの収益基盤
HoYoverseは、「ゼンレスゾーンゼロ」、「原神:Genshin Impact」、「崩壊:スターレイル」の3タイトルを並行して運営することで、安定した収益基盤を構築しています。各ゲームのコンテンツリリースやイベントスケジュールを適切に管理することで、プレイヤーの興味を常に維持し、継続的な収益を確保しています。
この成功は、モバイルゲーム市場における新たなトレンドを示しています。高品質なグラフィックと深いストーリー性を持つゲームが、従来のカジュアルゲームに代わって市場を席巻しつつあります。また、クロスプラットフォーム展開により、より広範なプレイヤー層にアプローチすることが可能になっています。
ただし、ガチャシステムを中心とした収益モデルには、ゲーム依存症や過度の課金といった問題も指摘されています。今後、ゲーム開発者は、プレイヤーの健全なゲーム体験と収益の両立を図る必要があるでしょう。
「ゼンレスゾーンゼロ」の今後の展開が注目される中、HoYoverseの成功は、ゲーム業界全体に大きな影響を与えることが予想されます。高品質なコンテンツ提供と効果的な収益モデルの組み合わせが、今後のゲーム開発のスタンダードとなる可能性があります。
他社への影響と今後の課題
この成功を受けて、他のゲーム開発会社も同様のアプローチを模索し始めています。しかし、単にガチャシステムを導入するだけでは成功は保証されません。HoYoverseの成功の鍵は、魅力的なキャラクターデザイン、深いストーリー性、高品質なグラフィック、そして継続的なコンテンツ更新にあります。これらの要素を適切にバランスを取りながら提供することが、今後のゲーム開発における重要な課題となるでしょう。
「ゼンレスゾーンゼロ」はPlayStation5、PC(Epic Games)、AndroidおよびiOSプラットフォームで基本プレイ無料で配信中です。
情報元:VG247
【ゼンレスゾーンゼロ 公式サイト】https://zenless.hoyoverse.com/ja-j
【ゼンレスゾーンゼロ 公式X】https://twitter.com/ZZZ_JP
【ゼンレスゾーンゼロ 公式YouTubeチャンネル】https://www.youtube.com/@ZZZ_JP
HoYoverseについて
HoYoverseは、世界中のプレイヤーに没入感ある仮想世界体験を提供することを目指しています。『原神』、『崩壊3rd』、『未定事件簿』、『崩壊:スターレイル』、『ゼンレスゾーンゼロ』などのゲームコンテンツのほか、HoYoverseはコミュニティ製品『HoYoLAB』をリリース。オリジナルIPを中心に、アニメ、マンガ、音楽、小説およびグッズなど様々な製品を生み出しています。「Tech Otakus Save the World」を掲げる私たちは技術開発に取り組み、最先端技術を追求し、トゥーンレンダリング、人工知能、クラウドゲームなどの分野でトップクラスの技術を蓄積しています。HoYoverseは、シンガポール、モントリオール、ロサンゼルス、東京、ソウルなどにオフィスを構え、積極的にグローバル化を進めています。
HoYoverse公式サイト:https://www.hoyoverse.com/ja-jp
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