BioWareは次期「Mass Effect」において、〝オリジナル三部作の成熟した雰囲気〟を再現することを表明。「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」の成功を受け、エグゼクティブプロデューサーのマイケル・ギャンブル氏は、「Mass EffectはMass Effectらしさを維持する」と述べ、ファンの懸念を払拭しつつ、壮大なSFロールプレイングゲームとしての進化を約束しました。
「ドラゴンエイジ」後のBioWareの次なる挑戦
2024年10月にリリースされたBioWareのファンタジーRPG「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」が高評価を得る中、同社の次なるプロジェクト、次期「Mass Effect」への期待が集まっています。「Mass Effect」シリーズはSF RPGの代表作として多くのファンから支持を受けてきましたが、前作「Mass Effect : Andromeda」や2019年に発売された「Anthem」の評価は思わしくなく、次回作への期待感が一層高まっている中、エグゼクティブプロデューサーのマイケル・ギャンブル氏は、SNS上で「次作ではオリジナル三部作の成熟した雰囲気を復活させる」と表明し、ファンの期待に応える意向を示しました。
Mass Effectの従来のアートスタイル
Dragon AgeシリーズとMass EffectシリーズはBioWareの二大看板として発展してきましたが、それぞれ独自の魅力を持っています。「Dragon Age」は伝統的なファンタジーRPGを軸に、一方で「Mass Effect」はSFとアクションを融合させたスタイルで知られています。「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」ではアートスタイルの変化が話題となり、一部ファンから「ピクサー風」と評され賛否が分かれましたが、ギャンブル氏は「次期Mass Effectはよりリアルなアートスタイルを維持する」と明言。この発言は、Mass Effectファンにシリーズのビジュアルへの信頼を取り戻させる要因となっています。
次期「Mass Effect」をトレーラーから想起
次期「Mass Effect」の詳細な内容はまだ明かされていません。しかし、2020年に公開されたティーザートレーラーには、過去作の人気キャラクター、リアラ・ティッソーニが登場し、雪の中からシェパード司令官の象徴であるN7アーマーの一部を掘り出すシーンが描かれています。N7はシリーズにおける人類特殊部隊の最高ランクを表す称号であり、ファンの間ではオリジナル三部作の要素が再登場することへの期待が高まっています。さらに、2023年に公開された別のティーザーでは、N7のトレンチコートを身にまとった謎の人物が登場し、ストーリー展開や新キャラクターへの期待が膨らみます。
The Next Mass Effect – 公式ティーザー
N7 Day 2023
物語の構築を担うベテランの復帰
ストーリー面でも、従来のファンへの朗報が続いています。2020年にオリジナル三部作の開発を手がけたベテランスタッフ数人が復帰し、2022年には「Deus Ex」シリーズの脚本を担当してきたナラティブディレクター、メアリー・デマール氏が次期「Mass Effect」のストーリーを指揮することが発表されました。彼女の参加により、シリーズにさらに深みが加わり、探究的なトーンが期待されています。ファンはオリジナル三部作の重要な要素を受け継ぎつつ、新たな物語が展開されることを期待しています。
Dragon Ageチームの開発支援
2023年3月、EAはBioWareの次期「Mass Effect」チームが「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」の開発を支援する一方、コアチームが次期「Mass Effect」のプリプロダクションを進めていると明かしました。ギャンブル氏の率いるチームは、作品の方向性やビジュアルスタイルの統一に注力しており、「ヴェイルの守護」の成功が次期Mass Effectシリーズへの期待をさらに高める要因となっています。「ヴェイルの守護」は批評家から「シリーズにとって有望な進展」として評価され、メタスコア85を記録し、ファンからも歓迎されています。
予想される長い開発期間
次期「Mass Effect」の発売時期は未定ですが、業界関係者の間では2029年以降になるとの見方が強まっています。BioWareは現在、小規模なチームで開発を進めており、完成までには相当な時間がかかると考えられています。2029年という時期は、ゲーム機の世代交代が行われている可能性も高く、次世代機向けのタイトルとなることも考えられます。この長期の開発期間中に、どのような新しいMass Effectが創造されるのか、またシリーズの原点回帰と新たな進化がどのように融合するのか、多くのファンが期待を寄せています。
情報元:VGC