Rocksteady Studios開発の「スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ」が2024年12月10日からシーズン4を開始。新キャラクター「デスストローク」登場も、低迷するゲームの再生は困難か。ライブサービスゲームの課題と今後の展望は？
2024年1月30日に発売された「スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ」は、名門Rocksteady Studiosが手掛けた注目作でした。しかし、期待を集めた同作は発売直後から批評的にも商業的にも厳しい評価に直面し、その後も苦戦が続いています。このような状況下で、Rocksteadyは新たな施策として、2024年12月10日に最後のアップデートとなるシーズン4を開始し、新キャラクター「デスストローク」の参戦を発表しました。
新キャラクター「デスストローク」の導入
シーズン4で登場する「デスストローク」は、DCコミックス界において最も知名度の高い狙撃手・暗殺者の一人として認知されており、根強いファン層から高い評価を得ているキャラクターです。新シーズンの主要な注目ポイントとして大きな期待が寄せられていますが、現時点においてはゲームの具体的な内容やシーズン4の詳細情報が限定的であり、公式からの情報が待たれる状況です。
しかし、Rocksteady Studiosの公式SNSにおける投稿は、開発チームの意欲が感じられず、ゲーム発売後の情報不足が顕在化しています。このコミュニケーションの停滞により、開発チームがプロジェクトへの関心を失ったのではないかとの憶測も生じています。
異例の大幅値引きによる販売促進策
「スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ」は、ライブサービス型ゲームとしての運営が大きな課題に直面しています。発売後の評価では、ゲームプレイやライブサービスに対する批判が多く、売上も振るいませんでした。その結果、2024年11月末のSteamオータムセールでは、95%という異例の値引きが実施され、通常価格14,278円の「Digital Deluxe Edition」がわずか713円で販売される事態となりました。このような価格設定は、タイトルが抱える課題の深刻さを如実に表しています。
ライブサービスモデルの限界と課題
Rocksteadyは、「バットマン：アーカム」シリーズで高い評価を得たシングルプレイヤーゲーム開発に強みを持つスタジオです。しかし、マルチプレイのライブサービスという新たな分野への挑戦は、期待通りの成果を上げられていないと指摘されています。ライブサービスゲームの成功には、継続的なユーザーエンゲージメントと高頻度のコンテンツ更新が不可欠ですが、これらの要素を十分に達成できていないことが問題視されています。
Warner Bros.側も、シーズン4以降の展開に関して具体的な情報を明らかにしておらず、ゲームの将来性は不透明な状況です。一方で、業界内ではRocksteadyが再びシングルプレイヤーゲーム開発に回帰するのではないかという予測も出ています。
業界への影響と今後の展望
「スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ」の苦戦は、ライブサービスゲームの成功には適切な設計と継続的なコミュニケーションが必要不可欠であることを浮き彫りにしました。同時に、開発スタジオが自社の強みを活かすことの重要性も再認識されています。
Rocksteadyが今後どのような戦略を打ち出すのか、ゲーム業界全体が注目しています。本事例は、ライブサービスモデルの課題と可能性を示す貴重な教訓となり、今後のゲーム開発やビジネスモデルの方向性に影響を与える可能性があります。
情報元：VG247
12月10日追加記事 ： スーサイド・スクワッド、最終シーズンとオフラインモード開始へ
Rocksteadyは、「スーサイド・スクワッド：キル・ザ・ジャスティス・リーグ」の最終シーズンとオフラインモードの導入を発表しました。
2025年1月、シーズン4エピソード8をもってシリーズは完結を迎えます。最終シーズンでは、新たなプレイアブルキャラクター「デスストローク」が登場し、プレイヤーは宿敵ブレイニアックとの最終決戦に挑みます。
12月10日からは、待望のオフラインモードが利用可能になります。インターネット接続が不要となるため、オンライン環境に制約があるプレイヤーも、メインストーリーや過去のコンテンツを思う存分楽しむことができます。
オフラインモードの導入は、発売当初から指摘されていたオンライン依存性のライブサービス型ゲームに対する一つの回答と言えるでしょう。プレイヤーは、オンラインとオフラインのどちらのプレイスタイルを選択することも可能になります。
なお、本作は発売当初、商業的な成功を収められませんでした。しかし、今回のアップデートは、長年のファンへの感謝の意を込めて行われたものです。
