
2018年に発表された「パンツァードラグーン II ツヴァイ」のリメイクは、開発の遅延が続き、2025年になってもリリースには至っておりません。この長期にわたる開発の経緯、さらには本当に発売する意思があるのかについて、関係者の証言をもとに真相と今後の可能性を探ります。
2018年、Forever EntertainmentはMegaPixel StudioおよびTA Publishingと共に、セガの名作レールシューティングゲーム「パンツァードラグーン」シリーズのリメイクを手がけると発表しました。特に「パンツァードラグーン II ツヴァイ」のリメイクには大きな注目が集まりましたが、2025年になってもリリースには至っていません。この長期にわたる開発遅延の背景には、一体どのような事情があるのでしょうか?
開発の停滞と人員の流出
当初、Forever Entertainmentは「パンツァードラグーン:リメイク」発売の翌年に、続編「パンツァードラグーン II ツヴァイ:リメイク」をリリースする計画でした。「パンツァードラグーン:リメイク」は2020年3月26日にNintendo Switch向けに発売され、その後他のプラットフォームにも展開されましたが、続編の計画は延期され、2021年7月のプレゼンテーションで「リリース時期未定」と発表されました。
この間、開発を担当するMegaPixel Studioでは大規模な人員流出が発生。関係者の証言によると、「パンツァードラグーン:リメイク」に携わった31人の開発者のうち、半数以上がスタジオを離れるか解雇されたとのことです。この人員減少が開発停滞に大きな影響を及ぼしたと考えられます。
他プロジェクトへのリソース分散
さらに、Forever EntertainmentおよびMegaPixel Studioは「パンツァードラグーン II ツヴァイ:リメイク」よりも他のプロジェクトに重点を置いていることが判明しています。特に、「ハウス・オブ・ザ・デッド リメイク」や「フロントミッション」シリーズのリメイク、「フィアーエフェクト リインベンテッド(後に開発中止)」などにリソースが割かれていました。
進捗状況と今後の見通し
2024年3月、Forever Entertainmentのマーケティング&コミュニケーションマネージャーはDiscord上で「プロジェクトは進行中であり、関係者が満足すれば詳細を発表する」と述べました。また、「ゲームは確かに存在し、実際にプレイしました。」とも発言しています。この発言を受け、一部では2024年末までに正式発表が行われる可能性があるとの見方も浮上しました。
しかし、2025年1月、Forever EntertainmentとMegaPixel Studioは「ハウス・オブ・ザ・デッド2:リメイク」の開発を発表し、その春のリリースを予定しています。この発表により、「パンツァードラグーン II ツヴァイ:リメイク」の開発が再び後回しになった可能性が高まったと考えられます。
前作リメイクの課題と今作への懸念
「パンツァードラグーン II ツヴァイ」は、1996年にセガサターンで発売されたレールシューティングゲームで、その独特な世界観、ドラマティックなストーリー、そして前作からさらに洗練されたゲームシステムで多くのファンを魅了しました。
Forever Entertainmentが手掛けた前作「パンツァードラグーン リメイク」は、一定の評価を得たものの、いくつかの点で物足りなさが指摘されました。例えば、オリジナル版の世界観が変更されたことや、細部の仕上がりに問題があったことなどが挙げられています。「パンツァードラグーン II ツヴァイ:リメイク」では、前作の問題点を改善し、原作のファンが満足できるクオリティを目指すことが期待されます。
今後の展望
Forever Entertainmentは「プロジェクトは継続中」とコメントしていますが、具体的な情報は依然として不透明です。開発の進捗や優先順位の変更など、様々な要因により長期化しているこのプロジェクトですが、ファンにとっては待望のリメイクです。今後の公式発表に注目しつつ、開発陣には原作の魅力を現代に蘇らせる高品質なリメイクの完成を期待したいと思います。
情報元:Time Extension