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次世代XboxはAMDと提携継続 ― AI技術を搭載し、既存ゲームも完全互換

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マイクロソフトがAMDとの戦略的パートナーシップを拡張し、次世代Xboxコンソールの開発を発表。これにより、AI技術を統合した最新チップが搭載され、グラフィックスとゲーム体験が向上します。また、サラ・ボンド氏は、既存のライブラリとの完全な後方互換性も約束。コンソール、PC、クラウドを横断する新たなエコシステムの構築を目指します。

AMD提携拡張で次世代Xbox開発加速

マイクロソフトは2025年6月17日、長年にわたりXboxコンソールの開発で協力してきたAMDとの戦略的パートナーシップを拡張し、次世代機開発に向けた複数年の新たな協力体制を発表しました。この提携拡張は、AI技術を駆使した最先端のカスタムシリコン(専用設計の半導体チップ)を共同開発し、未来のXboxハードウェアに搭載することを目的としています。この発表は、ゲーム業界におけるマイクロソフトのハードウェアへの継続的なコミットメントを示すと同時に、同社が目指すクロスプラットフォーム戦略の核となるものです。

AI統合技術と完全後方互換性を実現

Xboxプレジデントのサラ・ボンド氏によると、この提携を通じて開発される新しい半導体技術は、「AIの力によって強化された、より深いレベルのビジュアル品質と没入感のあるゲームプレイ体験」を実現します。この技術革新により、グラフィックス処理の向上やゲーム体験のAI最適化が期待されます。

この発表で特に注目すべきは、次世代機が既存のXboxゲームライブラリとの完全な後方互換性を維持するという確約です。2023年以降、マイクロソフトが『Hi-Fi Rush』や『Pentiment』などの自社タイトルをPlayStationやNintendo Switchに供給する戦略を強化し、Game Passやクラウドゲーミングの普及を図る中で、一部のユーザーからは将来的なコンソール事業の継続性に疑問の声も上がっていました。しかし、今回の発表は、これまでに築き上げてきた膨大なゲーム資産を次世代に引き継ぐという強い意志の表れであり、既存のXboxユーザーにとって重要な安心材料となります。

デバイス横断型エコシステムの構築

サラ・ボンド氏が強調したのは、「プレイヤーが望むゲームを、望む人々と、望む場所でプレイできる」というビジョンです。このビジョンを実現するため、マイクロソフトはコンソール、PC、携帯ゲーム機、そしてクラウドといった複数のデバイスを横断する一貫したゲーム体験の構築に投資しています。

今回の提携拡張は、その戦略をハードウェアレベルで支えるものです。「リビングルームでも、その手の中でも」というボンド氏の言葉は、家庭用コンソールに加え、携帯ゲーム機分野での展開も示唆しています。実際に、2025年6月8日にはASUSとの提携による「ROG Xbox Ally」および「ROG Xbox Ally X」が発表され、2025年ホリデーシーズンの発売が予定されています。

これらのデバイスは、Xbox Game Passとクラウドゲーミングに対応し、Windows 11ベースのXboxフルスクリーン体験と統合ゲームライブラリ機能を搭載します。これにより、外出先でもコンソール品質のゲームが楽しめる環境が整います。

さらに、「単一のストアやデバイスに縛られない体験」という言及は、将来的にXboxプラットフォームがよりオープンになる可能性を示しています。Windowsチームとの連携を強化し、PCゲームのエコシステムとの融合を深めることで、プレイヤーの選択肢を広げる取り組みが進められています。

包括的ゲーム戦略への確実な投資

現行のXbox Series X/SはPlayStation 5(全世界累計6,500万台以上)やNintendo Switch(全世界累計1億4,000万台以上)と比較して販売台数で課題を抱えているとの見方もありますが、マイクロソフトはゲーム事業の捉え方を大きく進化させています。ハードウェア販売だけでなく、Game Passのサブスクリプション(2024年時点で3,400万人以上の加入者)、クラウドゲーミングの普及、そして強力なファーストパーティタイトルの開発といった多角的なアプローチで、包括的なゲームエコシステムの構築を着実に進めています。

今回のAMDとの提携拡張は、そのエコシステムの根幹をなす次世代ハードウェアへの明確な投資であり、同社が今後もゲームハードウェアの革新をリードしていくという力強い宣言です。AI技術の統合と完全な後方互換性の両立は、技術的な挑戦であると同時に、プレイヤー中心の思想を貫くというマイクロソフトの姿勢を明確に示しています。

「次世代のXboxが生まれつつあります。そして、これは始まりに過ぎません」というボンド氏の言葉通り、今後のさらなる情報公開に大きな期待が寄せられます。マイクロソフトが描く、デバイスやプラットフォームの垣根を超えたゲーム体験の実現に向けて、この提携が重要な基盤となることは間違いありません。

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情報元:WindowsCentral

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