EAの新作「Battlefield 6」オープンベータが、Steamで同時接続者数52万人超を記録し、競合「Call of Duty」の過去最高を上回る歴史的な成功を収めました。この規模はSteam史上18位にランクイン。新アンチチートシステムが33万件以上の不正行為をブロックするなど、公正なプレイ環境への取り組みも成功を後押ししています。
エレクトロニック・アーツ（EA）が2025年10月10日にリリースを予定している人気FPSシリーズ最新作、「Battlefield 6」。そのオープンベータが業界の予想を大きく上回る成功を収め、シリーズの完全復活を強く印象付けています。2025年8月10日現在、Steamプラットフォームでの同時接続者数は521,079人に達し、市場に大きなインパクトを与えています。
シリーズ史上最大規模のベータ
EAが「Battlefield史上最大規模」と発表した今回のオープンベータは、その言葉を裏付ける記録的な盛り上がりを見せています。PCプラットフォームSteamでの同時接続者数は521,079人に達し、Steam史上18位の記録を樹立。これは、「Monster Hunter Wilds」の記録（463,798人）を大幅に上回る成果です。
この成功は、前作「Battlefield 2042」の最大同接数（約10万人）を遥かに凌ぐだけでなく、長年の競合である「Call of Duty」シリーズの最高記録（491,670人）をも超える歴史的な快挙となりました。
この熱狂は配信プラットフォームにも波及し、Twitchではピーク時に85万人以上が視聴。前作の記録をダブルスコア以上で上回りました。プレイヤーの熱意はサーバーへのアクセス集中という形で現れ、10万人規模の待機列やEAアカウント機能の一次的な障害など、まさに「嬉しい悲鳴」というべき事態も発生。これに対し、開発元のDICEは全プラットフォームでのサーバー増強を約束しており、今後の対応に期待が寄せられます。
成功を支える厳格なアンチチート対策
ベータの成功は、ゲーム内容への期待だけでなく、EAが示したチート対策への強い姿勢がプレイヤーに評価された結果でもあります。その象徴が、PC版でプレイの必須要件とされた「セキュアブート」です。
EAによれば、これはチート開発そのものを困難にし、不正が行われた際の検知を容易にするための「防壁」です。具体的には、OS起動時の不正プログラム侵入を防いだり、マザーボードのセキュリティチップ（TPM）と連携したりすることで、カーネルレベルの改ざんなど巧妙なチートへの対抗力を高めています。
この対策は、独自システム「EA Javelin Anticheat」によって実行されています。実際に、ベータ開始から33万件以上の不正な試みをブロック。さらに、プレイヤーからのべ10万件を超える報告を基に、専門チームがリアルタイムで検知精度を向上させています。EAが「アンチチートは進化し続ける戦場である」と語るように、公正なプレイ環境の実現に向けた継続的な取り組みが、今回の成功を力強く下支えしているのです。
FPS市場、勢力図に変化の兆し
「Battlefield 6」ベータの成功は、長らく「Call of Duty」が王座に君臨してきたFPS市場に、健全な競争をもたらすかもしれません。かつて「大きすぎて失敗しない」とまで評された競合の前提が、今まさに揺らいでいます。
シリーズの原点回帰と革新的なゲームプレイ。オープンベータで見せた圧倒的なポテンシャルが、10月の正式リリースでどう花開くのか。本作の動向は、市場全体の活性化を占う試金石となり、支配的な立場にある「Call of Duty」にとっても良い刺激となる可能性があります。
海外メディアでは、「史上最高傑作になりうる基礎がある」と期待を込める一方、「大胆なゲームプレイの変更が吉と出るか、見極めが必要だ」と、慎重ながらも楽観的な姿勢が示されています。
なお、ベータテストは8月の週末に複数回実施されており、最終テストは8月14日から17日にかけて予定されています。乗り遅れたプレイヤーへの救済措置も用意されるなど、万全の体制でリリースへと向かっています。
主要データ一覧
- Steam同時接続ピーク: 521,079人（SteamDB）
- Steam史上順位: 18位（PC Gamer）
- Call of Duty最高記録: 491,670人を超越（Game Rant）
- Twitch視聴者ピーク: 856,000人（Windows Central）
- ブロック済みチート試行: 330,000件（EA Forums）
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