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「Fable」新作は2026年秋発売 ─ 完全リブートで描く英国流ブラックユーモア

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2026年秋、XboxとPS5で発売される新生「Fable」。ナンバリングを廃した完全リブートの理由とは?ロードなしのオープンワールド、1000人超のNPCとの結婚・離婚システム、そして巨人の死体が地価を暴落させる衝撃の展開を網羅。ファンの懸念点「犬の不在」はどうなるのでしょうか?

「Fable 4」ではなく完全リブートの理由

XboxとPlayground Gamesは、2026年1月に開かれた「Developer Direct」において、ファンタジーRPGの金字塔「Fable」を2026年秋(Autumn 2026)にリリースすると発表しました。対応プラットフォームはXbox Series X/S、PC(SteamおよびMicrosoft Store)、そしてPlayStation 5。この同時発売の確定は、シリーズにとってプラットフォームの垣根を越えた歴史的な展開を意味します。また、Xbox Game Pass(Day One)への対応も決定しており、加入者は発売日から追加費用なしでプレイ可能です。

本作は、単なるナンバリング続編としての「Fable 4」ではなく、完全なリブート(再始動)という位置づけです。ゲームディレクターのラルフ・フルトン(Ralph Fulton)氏は、「我々はLionhead(旧開発元)ではない。過去作を盲目的に模倣するのではなく、Playgroundとしての『Fable』を構築しなければならないのだ」とその決意を語りました。

「チームの個性は、必然的に作品へと投影されるものです」。フルトン氏はそう続けます。オリジナル三部作にはLionhead Studiosの個性が深く刻まれているからこそ、異なる文化を持つ現在のチームが安易に続編を標榜することは、不誠実であると考えたのでしょう。「Playgroundの刻印」を新たに押すこと。それこそが今回のリブートに課せられた使命だったのです。

前作「Fable III」(2010年)から約16年ぶりのリリースとなる本作。過去のタイムラインから解放された「新生アルビオン」を提示することで、スタジオはオリジナルを知らない新世代のファンをも迎え入れる、開かれた道を選択しました。

「ファンタジー」ではなく「おとぎ話」

Lionheadから受け継いだ哲学

開発における揺るぎない指針。それはLionheadから受け継いだ「宝の山」のような保管資料に記されていた一文——「Fable is Fairytale, not Fantasy(Fableはおとぎ話であり、ファンタジーではない)」という哲学に集約されています。

フルトン氏の説明によれば、「ファンタジー」と「おとぎ話」は、スペクトラム(連続体)の両端に位置する概念です。「ファンタジー」と「おとぎ話」は、似て非なる対極の存在なのです。「ウィッチャー」や「ロード・オブ・ザ・リング」に代表される作品は、地政学的でシリアスな、いわば「硬派なファンタジー」と言えるでしょう。

それに対し、「おとぎ話」は対極に位置します。それは親密で、名もなき市井の人々が織りなす小さな物語です。極めて個人的で風変わり、かつ「魔法が普通の人々の生活に触れたときに何が起こるか」という驚きに満ちています。

英国コメディから着想を得た演出

この哲学は、アートスタイルから演出に至るまで、本作の隅々にまで浸透しています。特に注目すべきは、英国コメディ「The Office」の影響を受けた「モックドキュメンタリー(偽ドキュメンタリー)」風の演出が取り入れられている点です。

「我々は『The Office』からそれを頂戴しました」とフルトン氏は率直に語ります。トレーラーで見られたインタビュー形式の演出は、単なる宣伝用の演出ではなく、実際にゲーム内で使用される手法なのです。キャラクターがカメラに向かって語りかけたり、気まずい瞬間にカメラがズームしたりするような、ドキュメンタリー番組を模した演出。壮大な英雄譚の中に、こうしたメタ的な皮肉と滑稽さが同居する唯一無二のトーンこそが、ファンが待ち望んだ「Fable」の真髄と言えます。

ロード皆無の「真のオープンワールド」

シームレスに広がるアルビオン

技術面における最大の進化、それはアルビオンが「シームレスなオープンワールド」へと変貌を遂げた点にあります。旧作で見られたエリア分割を完全に廃止。プレイヤーは馬に跨り、広大な平原から活気あふれる都市バウワーストーンまで、一切のロード画面を挟むことなく駆け抜けることが可能です。

スタジオはこの変革を「シリーズ初の真のオープンワールド」と定義しました。レベルによる進行制限も厳格ではなく、ゲーム序盤から世界の大部分が開放されるため、未知の領域を探索する自由度は飛躍的に高まっています。

フルトン氏は「目にするすべての建物、すべての家に入ることができます。その家を買い、そこに住むことも可能です」と豪語します。この徹底した探索の自由は、本作の世界構築における重要な柱となっています。

懐かしくも新しいアルビオンの地

再構築された都市バウワーストーンに加え、リークされたコンセプトアートからは、シリーズファンには馴染み深い無法者が集う危険な港町「ブラッドストーン(Bloodstone)」の再登場も示唆されています。富裕層と貧困層、王族と犯罪者が混在するコントラストの鮮やかな世界が広がっています。

村を襲う悲劇から始まる物語

物語の舞台となるのは、のどかな農村ブライアー・ヒル。英雄として目覚める主人公ですが、その矢先、謎の余所者によって愛する祖母を含む村人全員が石に変えられてしまいます。孤独を抱えた若き英雄は、アルビオンを永遠に変えてしまう冒険へと旅立つのです。

1000人超との結婚・離婚、そして大家としての支配

「生きた住民」システムへの狂気的なこだわり

本作独自の「リビング・ポピュレーション(生きた住民)」システムは、1000人を超えるNPCに実在感を与えました。彼らは単なる背景ではなく、全員が固有の名前、職業、家、そして飾らない独自のルーチンを持って生活しています。

旧作ではジェスチャーのみでコミュニケーションを行っていましたが、本作ではすべてのNPCと「フルボイスの会話」が可能です。フルトン氏はこの高いハードルを開発初期に「譲れない条件(non-negotiables)」として掲げました。「すべてのNPCと話せるようにしたい」という無茶な要求に対し、ナラティブチームとオーディオチームは多大な努力で応えたといいます。

このシミュレーションの深さを物語る逸話として、開発過程で「昼間なのに集落が無人になる」という奇妙な現象が起きたといいます。調査の結果、NPCの職場が自宅から遠すぎたため、出勤の途中で「帰宅時間」になってしまい、職場にたどり着く前に引き返していたことが判明したそうです。環境アートチームは「すべてのNPCにベッドが必要」という事実に直面し、街の設計を機能的にも成立するよう見直す必要に迫られました。

離婚も、重婚も、ホームレス化も

NPCとの関係性は、単なる会話にとどまりません。フルトン氏は「ごく一部の例外を除き、ほぼすべてのNPCと恋愛が可能」だと明言しました。

プレイヤーは彼らとデートをし、結婚し、子供を持つことができます。しかし、それだけではありません。「あなたは彼らと結婚できるし、離婚することも、あるいは離婚されることもできます」とフルトン氏は語ります。さらに、重婚(Bigamy)さえもシステムとして許容されていますが、それが発覚した際には住民から厳しい批判を受ける覚悟が必要です。

また、社会的な自由度も健在です。気に入った家を購入して住むこともできれば、すべての家を買い占めて「大家」となり、住人を雇用(Hire)したり解雇(Fire)したりすることも可能です。気に入らない住人を家から追い出し、ホームレスに追いやる残酷なプレイもプレイヤーの選択次第です。

これらNPCとの濃密な相互作用は「ゲームの中のゲーム」と呼ばれ、メインストーリーとは独立した、しかし「Fable」にとって不可欠な体験を提供します。

主観で変わる独自の「評判システム」

善悪を超えた複雑な道徳観

本作が提示する評判システムは、従来のRPGに見られた単純な善悪メーターとは根本的に異なります。「我々の道徳システムは、単なるスライディングスケール(目盛り)ではありません」とフルトン氏は強調します。

重要なのは、あなたの行動が「誰に目撃されたか」という点です。象徴的な例が、シリーズ伝統の「ニワトリ蹴り」でしょう。あなたがニワトリを蹴る姿を誰かに見られた瞬間、あなたは「チキン・チェイサー(ニワトリ追い)」としての評判を得始めます。画面上には「不誠実(Dishonest)」「寛大(Generous)」「重婚者(Bigamist)」といった単語がポップアップし、あなたの行動がどのようにラベリングされたかをプレイヤーに伝えます。

千差万別のNPCの価値観

革新的なのは、その評判に対する反応がNPCごとに異なる点です。ある者はそれを残酷だと非難し、またある者は面白がって好意的に受け止める。「ニワトリを蹴ることは、客観的に善でも悪でもありません。それは、各NPCの独自の世界観によって判断されるのです」とフルトン氏は説明します。

不誠実な行いや、重婚の事実、あるいは寛大な振る舞い——これらすべてに対し、1000人を超える住民がそれぞれの「世界観」に基づいてプレイヤーを評価します。この多角的な主観の交錯こそが、新生アルビオンに圧倒的なリアリティを与えています。

巨人の死体が招く地価暴落

Daveの運命を決めるのはあなた

「選択と結果」を最も鮮烈に象徴するのが、庭師「デイブ」を巡るエピソードです。魔法の事故で巨大化してしまった彼——英国コメディアンのリチャード・アヨアデが演じる——に対し、生かすか殺すか。プレイヤーはその決断を迫られます。

もし殺害を選択した場合、その結末はあまりに物理的です。巨人の死体は消えることなく、永続的な「ランドマーク(目印)」として農地に残り続けます。

世界に刻まれる永続的な爪痕

「この変化は、周辺の不動産価格に直接的な影響を及ぼします」。シネマティクス・ディレクターのマーク・タン氏は、そう断言しました。巨大な死骸が転がる土地の価値は暴落し、デイブの妹からは永遠の憎悪を向けられることになります。一時の判断が世界の景観と経済を恒久的に変えてしまう。これこそが、本作が追求する「結果の重み」です。

戦闘システムと「犬」不在の懸念

三柱の戦闘スタイル

戦闘システムにおいては、「力(Strength)」「技(Skill)」「意志(Will)」の三柱を自由に組み合わせる伝統的なスタイルを継承。電撃魔法や、敵をニワトリに変える呪文など、多彩なオプションが用意されています。

実機映像では、敵同士が誤って攻撃を当ててしまうようなアクシデントも確認でき、予定調和ではないドタバタ劇が繰り広げられます。シリーズを代表する小鬼のような敵「ホブ(Hob)」といった象徴的な敵の帰還も、ファンには嬉しい知らせでしょう。

シリーズの象徴の行方

一方で、懸念材料がないわけではありません。シリーズの象徴である「相棒の犬」が、今回の発表映像では確認できなかったのです。開発チームは過去作への敬意と現代的アプローチのバランスを重視していると語りますが、愛すべきパートナーの不在については、続報を待つ必要がありそうです。

新世代へ向けたアルビオンの再始動

すべてのプレイヤーに開かれた門

「オリジナル三部作を経験していない世代にとっても、等しく魅力的であること」。それがPlayground Gamesの掲げた目標でした。彼らは開発初期、膨大なプリプロダクション期間を投じて「Fableの本質」を深く掘り下げたといいます。

Xboxブランドが主要タイトルを複数プラットフォームへ展開するという転換期において、その先陣を切る本作。スタジオのアイデンティティを懸けたこのリブートは、停滞していた伝説に再び火を灯すことになるでしょう。

2026年秋、アルビオンが再び開かれる

2026年秋。アルビオンの門は、かつてない広がりを持って再び開かれます。英国流のユーモアと皮肉、そして選択の重みを背負った冒険が、新世代のプレイヤーを待ち受けています。

情報元:VGCPCGamerTheGamer

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