PR

「Castlevania:Belmont’s Curse」発表 ─ 40周年の真価とDead Cellsの融合

News

コナミがシリーズ完全新作「Castlevania: Belmont’s Curse」を発表。開発は「Dead Cells」のEvil Empire。1499年のパリを舞台に、新たなベルモンドの戦いが描かれます。40周年の節目に幕を開ける、生まれ変わった本作は、どのような体験をもたらすのでしょうか?

2026年2月13日(日本時間)、ソニー・インタラクティブエンタテインメントによる「State of Play」で、株式会社コナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)は、シリーズ40周年を記念した新作「Castlevania: Belmont’s Curse」(キャッスルヴァニア ベルモンドカース)を発表しました。このタイトルは、単なるフランチャイズの復活にとどまらず、老舗パブリッシャーとしての戦略的転換やジャンルの再定義、さらにファンが長年待ち望んできた「血の系譜」の正統な継承を示すものといえます。

開発体制に見るコナミの新戦略

まず注目すべきは、開発体制におけるコナミの意思決定です。本作の開発を担当するのは、ローグライク作品「Dead Cells」の継続開発や「The Rogue Prince of Persia」を手がけてきた「Evil Empire」です。また、「Dead Cells」の開発元である「Motion Twin」もアドバイザリースタジオとして参加しています。

この体制は、コナミが「Silent Hill」シリーズなどで採用してきた「外部スタジオへのIP委託」戦略をさらに進化させたものです。今回は、シリーズへの深い理解を持つファンでもある開発者に託す「マニア・ドリブン(熱狂的ファン主導型)」のアプローチが採られています。

Evil EmpireとMotion Twinは、過去に「Dead Cells」の公式DLC「Return to Castlevania」を制作し、原作シリーズへの深い理解と敬意を示してきました。業界的な観点から見ると、このDLC自体が本作に向けた「技術実証(PoC)」であったと考えられます。コナミは自社IPを単なる下請けに任せるのではなく、その作品を愛し、現代的な解釈を心得たインディー開発者に託しました。

コナミは40周年という節目にあたり、内製主義や形式的なアウトソーシングに依存することなく、「ファンと共にIPを進化させる」という現代的な方向性を明確に示したといえます。

「Dead Cells」遺伝子との融合と進化

ゲームデザインの観点から見ると、本作は「メトロイドヴァニア※の原点」と「その進化形であるローグライトアクション」の要素を融合させた作品になると考えられます。

公開されたトレーラーやスクリーンショットに対しては、一部のファンから「アートスタイルが『Dead Cells』に近すぎるのではないか」という声も上がっています。しかし、こうしたビジュアル表現の変化は、ゲームプレイの進化と密接に関係していると言えます。

従来の「Castlevania」シリーズ、特に探索型タイトルにおけるアクションは、重厚さと引き換えに一定の硬さがありました。一方、「Dead Cells」は滑らかなスピード感と高いレスポンス性を特徴としています。本作で開発陣が提示したのは、ベルモンド家の象徴でもある「ヴァンパイアキラー(聖なる鞭)」の再定義です。

PlayStation公式ブログによれば、鞭は「空中ブランコのように自由に移動する」ツールとして進化しており、立体的な移動が可能になっています。フックショットのように足場を渡り、空中で軌道を変え、敵の頭上から攻撃を仕掛ける。そのような高機動アクションを成立させるためには、従来のドット絵よりもアニメーションの補間が滑らかで視認性の高い、現代的なアートスタイルが求められたと推測されます。

この変化は、探索テンポの変革につながる可能性があります。従来のように部屋ごとの戦闘を慎重に進めるスタイルから、都市空間をノンストップで駆け抜ける、より動的で攻撃的な「狩り」へと変化する。その方向性こそが、Evil Empireがもたらした「Dead Cells」のエッセンスによる新たな融合と考えられます。

「1499年」設定と主人公の正体

まず、コアなファンにとって最大の関心事は、物語の時代設定と主人公の正体です。

コナミの公式発表によれば、舞台は1499年のフランス・パリであり、「悪魔城伝説(Castlevania III: Dracula’s Curse)」の戦い(1476年)から23年後にあたります。主人公は「トレバー・ベルモンドの後継者」とされる若い女性です。

1499年という「宿命」の年

シリーズのファンにとって、「99年」という数字は特別な意味を持ちます。1999年は、ベルモンド家の宿願である「ドラキュラの完全な滅亡」が成し遂げられた年として語り継がれてきました。今回、そのちょうど500年前である「1499年」を舞台に選んだことは、ベルモンド一族の宿命が新たなサイクルに入る、あるいは後のユリウス・ベルモンドへと繋がる重要な「ミッシングリンク(失われた環)」を描こうとする意図が強く感じられます。

主人公は誰なのか?

具体的な出自については公式から明言されていませんが、海外メディアPC Gamerは、トレーラーに登場する主人公の「赤い髪」が、ヴァンパイアハンターであるトレバー・ベルモンドと魔法使いサイファ・ベルナンデスの娘である可能性を示唆していると報じています。ただし、これは視覚的手がかりに基づく推測であり、現時点では公式設定として確定していない点には留意が必要です。

シリーズの「空白期間」を埋める物語

シリーズの正史において、1476年のトレバーの戦いからその後の記録に至るまでの間は、一族の歴史が詳細に描かれていない「空白の期間」でした。かつて、この時代に近い1450年を舞台とした「漆黒たる前奏曲」という作品が存在し、ソニア・ベルモンドという女性主人公が登場しましたが、後に正史から外されています。

今回、あえて1499年という年代を採用し、女性主人公を据えたことは、Netflix版アニメシリーズの展開とも無関係ではないと考えられます。アニメ版で描かれ高い評価を得たトレバーとサイファの物語に対し、ゲーム側からその「続き」を提示しようとする意図が読み取れます。さらに、かつて正史から外された「女性ベルモンド」というコンセプトを、新たな文脈の中で再構築しようとする試みとも言えるでしょう。

シリーズ完全復活への序章

シリーズプロデューサーの谷口勉氏は、本作を「Castlevaniaを取り巻く数多くの新製品の始まり」と位置づけています。2026年9月の40周年に向け、さらなる展開が予告されており、コナミがシリーズの本格的な復活に本腰を入れていることが窺えます。

その第一弾として「Castlevania: Belmont’s Curse」が位置づけられた点は重要です。これは過去の遺産を単に維持するのではなく、外部スタジオの知見を取り入れシステムを現代化し、シリーズの歴史的空白を埋めるという多角的な取り組みを反映しています。

本作はPlayStation 5、Xbox Series X|S、Nintendo Switch、PC(Steam)の各プラットフォームで2026年中の発売が予定されています。1499年のパリを舞台に、若きベルモンドの後継者が直面する出来事とはどのようなものか。2026年、シリーズ40年の歴史を経て、本格的な「復活」が期待されます。

情報元:VGC・画像イメージ:PRTIMES

タイトルとURLをコピーしました