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Ubisoft再建へ ─ アサシンクリード新体制で描く組織刷新の全貌

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ユービーアイソフトの大規模再編でアサクリ新体制が始動。ブラックフラッグ・オリジンズを手掛けたベテラン陣がVantage Studios復帰、ファークライ・R6シージも統括。新作複数開発とクリエイティブ・ハウス戦略で、かつての輝きを取り戻せるでしょうか?

CEO発言とアサクリ新体制の発足

2026年1月、フランスの大手ゲームパブリッシャーであるユービーアイソフト(Ubisoft)は、「メジャー・リセット(Major Reset)」と称する抜本的な構造改革を宣言しました。この発表以降、沈黙を守っていたイヴ・ギルモCEOがついにコメントを出し、主力IPである「アサシン クリード(Assassin’s Creed)」を中心とした再生計画を明らかにしました。

特筆すべき動きとして、同社は「アサシン クリード」を牽引する新たなリーダーシップチームを正式に任命。これは、過去の名作「アサシン クリード IV ブラック フラッグ」や「オリジンズ」を手掛けたベテラン開発者たちを中枢に据え、ブランドの「コアDNA」への回帰を図る人事です。

新スタジオ「Vantage Studios」始動

今回の再編の核となるのが、新子会社「ヴァンテージ・スタジオ(Vantage Studios)」です。同スタジオは、Ubisoftが全社を5つの「クリエイティブ・ハウス(Creative Houses)」に分割する新モデルの中で、CH1として位置づけられ、「アサシン クリード」「ファークライ」「レインボーシックス シージ」の三大看板タイトルを統括します。各ハウスは開発から出版、財務責任までを一括管理し、迅速な意思決定と専門性を高める狙いがあります。

この資金面を支えるのが、中国IT大手テンセント(Tencent)の出資です。テンセントはVantage Studiosに対し11億6,000万ユーロ(約1,900億円)を投入し、26.32%の経済的利益を確保。これによりUbisoftの財務基盤が安定し、再建に向けた開発リソースが確保されました。

他のクリエイティブ・ハウスも並行稼働します。CH2は「The Division」「Ghost Recon」「Splinter Cell」などのシューター、CH3は「For Honor」などのライブサービス、CH4は「Anno」「Prince of Persia」などのファンタジー世界を担い、全体として多様なポートフォリオを強化します。

ベテラン陣の復権と役割分担

Vantage Studiosの「アサシン クリード」ブランド戦略責任者には、マルティン・シェリング(Martin Schelling)氏が就任。直近までチーフ・プロダクション・オフィサーとして全社開発を監督し、「リベレーション」「ブラック フラッグ」「オリジンズ」「ヴァルハラ」で指導的役割を果たした実績があります。

コンテンツ部門責任者(Head of Content)には、ジャン・ゲスドン(Jean Guesdon)氏。2007年の初代「アサシン クリード」から参加し、「ブラック フラッグ」と「オリジンズ」でクリエイティブ・ディレクターを務めた古参デザイナーが、ブランド全体のクリエイティブ方向性を監督します。

さらに、フランソワ・ド・ビリー(François de Billy)氏が「プロダクション・エクセレンス」責任者に任命。「ヴァルハラ」と「オリジンズ」のプロダクション経験を活かし、制作手法の強化を担います。これらベテラン3名は、数週間以内に新体制へ移行予定です。

ファークライとレインボーシックス シージの現状としては、「ファークライ」シリーズで有望な2プロジェクト(Far Cry 7と脱出型シューター「Project Maverick」)が進行中。R6シージもモバイル版が2026年2月23日グローバルリリースを控え、安定運用を続けています。

新作パイプラインの展望

ギルモCEOはVariety誌のインタビューで、「昨年3,000万人を超えた『アサシン クリード』のコミュニティを拡大する」と述べ、シングルプレイヤーとマルチプレイヤーの新作複数開発を明言。ブラック フラッグのリメイク版、マルチ専用「Invictus」、2027年予定の「Hexe」などがパイプラインに並びます。

この新体制下で、Major Resetは6作品キャンセルと7作品延期を伴いましたが、品質向上とOpen World AdventureおよびGaaS(Games as a Service)特化を優先。2026年4月から本格稼働し、持続的な成長を目指します。

結論:再建への正念場

Ubisoftはゲーム開発に加え、トランスメディア戦略も加速。「アサシン クリード」のNetflixシリーズや「ファークライ」のFXドラマ、「ウォッチドッグス」映画を展開し、IP価値を最大化しています。

時価総額がピーク時から大きく下落した現状で、ベテラン主導のアサクリ新体制とクリエイティブ・ハウスモデルが鍵を握ります。2026年以降の新作群の成果が、再び輝きを取り戻す試金石となるでしょう。

情報元:VGCVariety

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