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Halo初代リメイク「CampaignEvolved」がPS5含む全機種で2026年登場

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Xboxの象徴的FPS「Halo」が、初代の完全リメイク版「Halo: Campaign Evolved」として2026年に登場。開発はHalo Studiosが担当し、Unreal Engine 5でビジュアルを全面刷新。シリーズ25周年を記念する本作は、Xbox、PCに加え、史上初めてPlayStation 5でも発売。4人協力プレイや3つの新規ミッション、クロスプラットフォームに対応します。

25周年のHalo、原点への回帰と革新

2026年、Xboxを象徴するファーストパーソン・シューティング(FPS)の金字塔「Halo」シリーズが、その誕生から25周年という大きな節目を迎えます。この記念すべき年に合わせ、開発を担うHalo Studios(旧343 Industries)は、シリーズの原点である「Halo: Combat Evolved」のキャンペーンモードを完全リメイクした「Halo: Campaign Evolved」を2026年内にリリースすることを発表しました。対応プラットフォームはXbox Series X|S、PC(SteamおよびXbox on PC)、そしてシリーズ史上初となるPlayStation 5でのリリースが決定しており、ゲーム業界に大きな衝撃を与えています。

本作により、「Forza」「Gears of War」に続き、Xboxを代表する三大タイトルすべてがPlayStationプラットフォームで展開されることになります。マイクロソフトのマルチプラットフォーム戦略が新たな段階に入ったことを示す、極めて象徴的な出来事といえるでしょう。なお、Xboxファーストパーティタイトルとして、本作は発売日よりXbox Game Pass UltimateおよびPC Game Passでもプレイ可能となります。

Unreal Engine 5で遂げる「進化」

本作は、2011年に発売されたリマスター版「Halo: Combat Evolved Anniversary」とは一線を画す、完全なリメイク作品です。開発エンジンにはUnreal Engine 5が採用され、グラフィックスは現代の最高水準にまで引き上げられます。同時に、オリジナルの感触を保つため、旧来のBLAMエンジンのコードの一部も移植され、物理演算や敵AI挙動の維持に活用されています。このハイブリッドなアプローチにより、革新性と原作への忠実性を両立させることに成功しています。

2011年版のリマスターでは一部のステージでオリジナルのアートディレクションから乖離していたという批判がありましたが、本作ではオリジナルの絵コンテを参照し、意図された雰囲気を忠実に再現しながら現代的な表現を実現しています。実際に開発初期ビルドをプレイしたジャーナリストによれば、Silent Cartographerステージでは水面がリアルに流れ、暗闇でグラントの発光する血液が壁に飛び散る様子など、オリジナルの雰囲気を保ちつつビジュアルが大幅に向上していることが確認されています。

今回のリメイクは、マルチプレイヤーモードを含まずに、キャンペーン体験の深化に焦点を当てています。この決断について、エグゼクティブプロデューサーのDamon Conn氏は、「初代キャンペーンが持つ特別な雰囲気、トーン、そして感動を捉えることに全力を注ぎたかった」と語っており、物語への没入感を最大限に高めることを目指しています。

進化したゲームプレイと新コンテンツ

「Halo: Campaign Evolved」は、単なるビジュアルの向上に留まりません。ゲームプレイにも大幅な拡張が加えられています。

最大4人協力プレイとクロスプラットフォーム

最大の目玉は、最大4人でのオンライン協力プレイに対応した点です。これに伴い、一部のマップは拡張され、敵の配置も調整されます。また、シリーズの象徴的なビークル「ワートホグ」には4人目のプレイヤーが搭乗できる後部座席が追加されるなど、協力プレイを前提とした細やかな変更が施されています。従来の家庭用ゲーム機での画面分割プレイも維持されます。

さらに、プラットフォームの垣根を越えてプレイできるクロスプラットフォームプレイと、セーブデータを共有できるクロスプログレッションにも対応しています。これにより、Xbox、PlayStation、PCのプレイヤーが共に戦うことが可能になります。

新規3ミッションと拡張された物語

ゲームコンテンツも大幅に拡充されます。オリジナルの物語に加え、マスターチーフとファンに人気の高いジョンソン軍曹を主役にした、完全新規の3つの前日譚ミッションが追加されます。クリエイティブディレクターのMax Szlagor氏は、「オリジナルの物語を改変することなく、伝承に即した形で新たなストーリーを語る」と説明しています。同氏によれば、これらのミッションは比較的短い時間軸の中で展開され、新たなゲームプレイ、武器、敵、環境を体験できるとのことです。既存の世界観を尊重した上での拡張となることが期待されます。

現代FPSに合わせた操作性の刷新

その他にも、エナジーソード、ロッドキャノン、センチネルビームといった後続作品の武器が使用可能になるほか、バトルライフルやニードルライフルも追加されます。さらに、敵ビークルのハイジャック機能、全武器でのサイトを覗き込む(ADS)動作など、現在のシリーズでは標準となったシステムが導入され、操作性は大きく向上します。

スプリント機能についても実装されていますが、従来のペースを好むプレイヤーのために無効化オプションも用意されています。敵の行動パターンも進化しており、例えばハンターは背後からの一撃で倒すことができなくなるなど、より戦術的な戦闘が要求されます。実際の試遊では、Silent Cartographerのハンター戦でピストル一発での撃破が不可能になったことや、ワートホグの耐久性が見直され、ハンターに体当たりして倒すといった戦術が通用しにくくなるなど、従来の攻略法の見直しが必要になったと報告されています。

本作にはシリーズ史上最多となる数十個のスカル(ゲームプレイ変更要素)が実装され、極めて高いリプレイ性を実現します。開発チームは、最高難易度レジェンダリーで全スカルを有効にした場合、クリアが極めて困難になると述べており、ファンに人気の「グラント・バースデー・パーティー」スカルの収録も確認されています。これにより、熟練プレイヤーにとっても挑戦しがいのある体験が用意されています。

原作への敬意と未来への布石

開発チームは、革新的な要素を取り入れつつも、オリジナル版への敬意を最優先事項としています。Conn氏は「現代化すべき箇所では現代化するが、現代化のための現代化はしない」と述べています。同氏はさらに、「すべての変更について、Haloへの影響を考慮し、作品に適合するかを確認している」と説明しており、慎重なアプローチを取っていることが窺えます。

ゲームディレクターのGreg Hermann氏も、「多くの変更は、プレイヤーが当時のゲームで期待していたが、技術的に実現できなかった要素である」と指摘しています。同氏によれば、原作の意図を尊重しながら実現可能性を広げるアプローチを取っているとのことです。

映像演出は、オリジナルの絵コンテを基に全面的に再制作され、音声も主要なオリジナルキャストによってすべて再録音されました。単に新しい映像を既存のカットシーンに重ねるのではなく、ブロッキング、シーケンス、構成のすべてを見直し、楽曲もリマスターおよびリミックスされています。これにより、オリジナルの意図や雰囲気を損なうことなく、表現力を飛躍的に向上させています。

このオリジナルキャストによる再録音は、日本のファンにとっても気になるところでしょう。「Halo 4」以降、マスターチーフをはじめとする主要キャラクターの日本語版声優が変更されているため、本作で初代のキャストが復帰を果たすのか、それとも現行のキャストが起用されるのか、今後の続報が待たれます。

また、プレイヤーが迷いやすいことで知られていたステージ「The Library」では、ナビゲーションを助けるためにAI「343 Guilty Spark」のセリフが追加されるなど、過去作のフィードバックを活かした改善も行われます。Szlagor氏は「物語は変更していないが、プレイヤーが正しい軌道に留まれるよう、この瞬間や他の類似レベルに文脈を追加し、洗練させている」と述べています。

さらに、強敵「フラッド」との戦闘は、ホラー要素がさらに強調され、より緊張感のある体験になることが示唆されています。フラッドとの戦闘では、「Halo 3」で導入されたPure Form(純粋体)も登場し、より多様で恐怖感のある遭遇戦が展開されます。開発チームによれば、Unreal Engine 5の技術を活用し、フラッドの登場シーンの演出や遭遇戦の設定を見直すことで、これまでのシリーズで体験したことのないレベルのホラー体験を実現するとのことです。

AI技術の活用と現在の進捗

開発過程では、AI技術の使用に関する議論もありました。一部のメディア報道では、開発におけるAIの活用範囲について懸念が示され、長年在籍していたアートディレクターGlenn Israel氏の退社が話題となりました。これに対しConn氏は明確な声明を発表しており、「人間こそが創造的であり、人間がゲームを作る」と強調しています。同氏はさらに、「AIはワークフローを改善し、ゲームのために様々なことを行うことができるが、ゲームを創造しているのは人々である。ワークフローの改善などの機会があれば検討するが、AIはゲーム制作において付加的なものであるべきだ」と述べています。

開発は順調に進んでおり、数週間前からコミュニティメンバーへのテストビルドの配布も開始されています。開発チームによれば、現在はゲーム開発のライフサイクルにおいて「オンラインになった」段階に達しており、高精度な映像、サンドボックス要素、遭遇戦の調整、ライティングなど、レベルの多くの要素が統合されつつあるとのことです。

垣根を越えた新時代の幕開け

Xboxの看板タイトルがPlayStationで発売されるという今回の決定は、マイクロソフトのマルチプラットフォーム戦略が新たな段階に入ったことを示す象徴的な出来事です。開発チームは、すべてのプレイヤーが物語の原点から体験できる機会を提供することの重要性を強調しており、25周年という節目に相応しいプロジェクトとして位置づけています。

「Halo: Campaign Evolved」は、長年のファンにとっては最高の形で蘇った原点であり、新規プレイヤーにとっては壮大な物語への完璧な入り口となるでしょう。2026年、本作がプラットフォームの壁を越え、すべてのゲーマーに新たな感動を届けることを期待したいです。

情報元:WindowsCentralVGC

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