Microsoftの最新キャンペーン「This Is an Xbox」は、コンソールに限定されないゲーミング体験をアピール。テレビ、ラップトップ、スマホ、VRまで、あらゆるデバイスで楽しめる未来のゲーミングを提案します。クラウドゲーミングやGame Passの普及がもたらす新しい体験とは?
Microsoftは、Xboxブランドを新たな段階へと進化させています。この度発表された広告キャンペーン「This Is an Xbox」は、「Xboxはゲームコンソールだけではない」というメッセージを鮮やかに打ち出し、テレビ、ノートPC、スマートフォン、携帯型PC、VRヘッドセットなど、幅広いデバイスでXbox体験が可能であることを強調しています。
キャンペーンの内容
このキャンペーンは、「WHAT IS AN XBOX?」という問いかけから始まります。画面に次々と表示される画像を見て、「これはXboxか?」と問いかけるクイズ形式のコンテンツが展開されます。スマートフォンやAmazon Fire TV Stickといったデバイスの他、一見Xboxとは無関係に見える猫や弁当箱といった画像も登場。正解・不正解にかかわらず、最後に「Yes, this is an Xbox」または「No, this is an Xbox」と表示されることで、Xboxの多様性を印象づけます。
ユーモアあふれる内容と直感的なクイズ形式により、ゲーマーだけでなく広範なユーザー層に親しみを感じさせる構成となっています。
「This Is an Xbox」キャンペーン
https://www.xbox.com/en-US/what-is-xbox
キャンペーンの目的
Xboxマーケティングのシニアディレクター、Craig McNary氏はXbox Wireで、このキャンペーンの目的を次のように説明しています。
「This Is an Xboxは、大胆で楽しいビジュアルを通じて、ゲーム体験が特定のデバイスに縛られる時代の終焉を伝えるものです。」
キャンペーンはオンライン広告、デジタルビルボード、さらにはバスの車体広告として世界各地に展開されます。また、英国の「The Happy Egg Co」との提携により、卵パッケージを用いたユニークな広告も話題を呼んでいます。
背景と狙い:Xbox Everywhere
「Xbox Everywhere」の理念に基づき、Microsoftはクラウドゲーミングやサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」を活用して、ゲーム機に依存しないゲーミング体験を提供しています。
例えば、Samsung TVやAmazon Fire TVでは「コンソール不要」のXbox TVアプリが提供されており、クラウドを介した高品質なゲームプレイが可能です。この戦略は、2018年に導入されたXbox Cloud Gamingが基盤となっています。
さらに、PlayStationやNintendo Switchといった他プラットフォームへのゲーム提供の可能性も模索しており、Xboxは「ハードウェアを超えたプラットフォーム」としての地位を確立しつつあります。
業界への影響
こうした戦略は、従来の「専用ハードウェア中心」のゲーミング市場を変革する可能性を秘めています。ゲーム開発者にとっては、デバイス間での互換性が重要となり、新しいゲーム設計のアプローチが求められるでしょう。また、プレイヤーにとっては初期投資なしに高品質なゲームを楽しめる点で、ゲーミング市場への新規参入が容易になります。
一方で、クラウドゲーミングには高品質なインターネット環境が必要であるため、地域による格差が課題となる可能性があります。また、各メーカー間の競争が激化し、さらなる技術革新が求められるでしょう。
まとめ
「This Is an Xbox」は、デバイスを超えたゲーミング体験の未来を示すとともに、ユーモアと親しみやすさを取り入れた広告手法で、幅広い層にXboxブランドの魅力を届けています。この新しいマーケティング戦略が、ゲーミング業界にどのような影響をもたらすのか、注目が集まっています。
情報元:VGC