PlayStation Portalの利用データから見えてきた、新しいプレイスタイルとは?ソニーへのインタビューを基に、夜間利用が増加する背景と、家族との時間やライフスタイルとの関係を分析します。
PS Portalの利用ピークは夜9時以降
Game Fileによる、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)へのインタビューで、PlayStation Portalの利用ピークが夜9時であることが明らかになりました。これはPS5ユーザーのピーク時間帯より1時間遅い傾向にあります。
SIEのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントである若井宏美氏は、この状況について、家族とテレビを共有した後、個人的な空間でPlayStation Portalを利用するユーザーの行動を示唆していると分析しています。具体的には、リビングなどでPS5をプレイした後、家族がテレビを使い始めた際に、自分の部屋などに移動してPlayStation Portalに切り替え、ゲームを継続するといった行動が考えられます。データからも、PlayStation Portal所有者は非所有者と比べてゲームプレイ時間が長い傾向にあることが明らかになっています。
PS Portalはクラウド対応で進化
当初はPS5のリモートプレイ専用機として登場しましたが、2024年11月のアップデートでクラウドストリーミング(ベータ版)に対応し、PS5本体がなくても一部ゲームのプレイが可能になりました。若井氏によれば、クラウドストリーミングは初期開発段階から計画されており、ユーザーからの要望に応える形で実現したとのことです。
PS Portalの市場評価
市場調査会社Circanaの2024年9月レポートによると、米国ではPS5所有者の3%がPlayStation Portalを購入しており、数十万台規模の販売台数を記録する大ヒットとなっています。PlayStation Portalは米国で最も売れているゲームアクセサリーの一つです。
PS PortalはPS5体験の拡張デバイス
若井氏は、PlayStation PortalはPS5のゲーム体験を拡張するためのデバイスとして開発された経緯を説明し、専用の携帯ゲーム機として企画されたわけではないことを強調しました。PlayStation Portalは新しいタイプの製品であるため、ユーザーエクスペリエンスを最優先に開発を進めており、今後もコミュニティの反応を参考に機能拡張を行っていく方針です。
PS Portalの今後
PlayStation Portalは、PS5ユーザーにとってゲーム体験を拡張する魅力的なデバイスです。夜間利用のピークは、テレビを独占できないユーザーなど、プライベートな空間でゲームを楽しみたいというニーズに応えていることを示しています。クラウドストリーミングへの対応や今後の機能拡張によって、さらに多くのユーザーに受け入れられる可能性を秘めています。携帯ゲーム市場全体の動向も踏まえ、PlayStation Portalの今後の展開に注目が集まります。
情報元:GameFile