PlayStation 5 Proが正式発表され、公式仕様が明らかに。リークされた仕様と比較し、CPU、GPU、メモリ、ストレージ性能、価格の違いを徹底解説。新ハードの進化とその意義に迫ります。
PlayStation 5 Proの公式仕様が公開され、これまでにリークされていた情報とどれほど異なるのかが注目されています。2024年11月の発売を控えたこの新型コンソールは、ゲーム業界の大きな話題です。本記事では、2024年9月にリークされたPS5 Proの仕様と公式発表された仕様を比較し、それぞれの違いについて考察します。
1. CPU性能
リーク情報では、PS5 ProのCPUに「Zen4」アーキテクチャが採用され、最大4.4GHzで動作するとされていました。しかし、公式発表によると、CPUは「Zen2」ベースの8コア16スレッド構成で、現行PS5と同様の仕様です。最新のZen4技術は採用されておらず、期待されたアップグレードは見られませんでした。
2. GPU性能とPSSR
GPU性能も、リーク情報と公式仕様で異なります。リークではPS5 ProにRDNA3アーキテクチャのGPUが搭載され、計算性能は33.5テラフロップスに達するとされていました。対して公式発表では、16.7テラフロップスのカスタムRDNA2 GPUが搭載されると確認されています。
さらにPS5 Proには、「PlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)」と呼ばれる新技術が搭載され、4Kや8K解像度へのアップスケーリングによってより高画質な映像を提供します。レイトレーシングや120fpsの安定したフレームレートが可能で、PSVR 2を用いた高解像度のVR体験も強化されています。例えば、オープンワールドゲームの風景描写や光の反射・屈折もさらにリアルに表現されるでしょう。
3. メモリと転送速度
リーク情報によると、PS5 Proには18Gbpsの転送速度を持つGDDR6メモリが搭載され、メモリバンド幅は576GB/sとされていました。一方、公式発表では16GBのGDDR6メモリに加え、2GBのDDR5メモリも搭載されることが明らかになりました。
この追加された2GBのDDR5メモリは、オペレーティングシステムおよびPS5 DualSenseコントローラーのオーバーヘッド処理に割り当てられる可能性が高いとされています。これにより、ゲーム処理に16GBのGDDR6メモリの全容量を使用できるようになり、開発者にとって大きな利点となると考えられます。
4. ストレージ容量とスピード
ストレージについても、リーク情報と公式仕様で違いがあります。リークでは従来のPS5と同じく825GBのSSDが搭載されるとされていましたが、公式仕様では2TBのカスタムSSDが採用されています。これにより、より多くのデータを保存でき、ロード時間の短縮が期待されます。たとえば、大規模なオープンワールドゲームでもロード画面を挟まずシームレスにプレイ可能になるでしょう。
5. HDMI出力とUSBポート
公式仕様によると、PS5 ProにはHDMI出力ポートが搭載され、同梱のHDMIケーブルで安定した映像出力が可能です。また、SuperSpeed対応のUSB Type-Aポート2つとType-Cポートが用意されており、拡張性が強化されています。これにより、外付けSSDやVRヘッドセット、ワイヤレスヘッドホンなど複数のデバイスを同時に接続可能です。
6. 価格と発売日
価格もリーク情報と公式発表で異なりました。リークではデジタルエディションが599ドル、ディスクドライブ付きモデルが699ドルと予想されていましたが、公式価格はデジタルモデルが699.99USドル(日本では11万9980円)です。発売日は2024年11月7日と確定しました。
7. 周辺機器と互換性
PS5 Proに付属するコントローラーは従来のDualSenseと同様で、アダプティブトリガーやハプティックフィードバック機能も引き続き搭載されています。新たなアップデートは現時点で予定されていません。
PS5 Proは、8,500タイトル以上のPlayStation 4(PS4)用ゲームソフトとの後方互換性を有しています。PS5 Proに搭載されたゲームブースト機能により、PS5およびPS4向けの対応タイトルにおいて、パフォーマンスの安定化および向上が図られています。この技術革新により、ユーザーは従来のPS5やPS4で発売された人気タイトルを、より高いフレームレートでスムーズに体験することが可能となります。
8. 競合機種と比較
PS5 ProのGPU性能は16.7テラフロップスで、NVIDIA GeForce RTX 40シリーズと同等の性能が期待されます。従来のPS5がRTX 2060~2070相当であったのに対し、PS5 ProはRTX 4060 Tiや4070に匹敵する性能を発揮する可能性があり、特にグラフィックスやAIアクセラレーション性能に優れると推測されます。18万円~24万円程度のゲーミングPCに相当すると予想され、コストを抑えながら高品質なゲーム体験を提供できる点が魅力です。
9. 結論
PlayStation 5 Proの公式仕様が発表され、リーク情報との違いが明らかになりました。CPUやGPUのアーキテクチャ、メモリ構成、ストレージ容量など、公式仕様はリーク情報と比べて控えめにも感じられる部分もありますが、追加メモリの搭載によりゲーム処理が強化されています。特に2025年発売予定のGTA 6など大規模オープンワールドゲームでは、16GB GDDR6メモリの恩恵が期待されます。
PS5 Proは、従来のPS5からの着実な進化を遂げつつ、よりハイエンドな体験を求めるユーザーにもアピールする戦略的なアップデートです。高解像度やフレームレートの向上、レイトレーシング強化により、さらに没入感のあるゲーム体験が実現し、コンソールゲーム市場に新たな活気をもたらすことが期待されています。
PS5 Pro 本体仕様
メインプロセッサ | シングルチップカスタムプロセッサ CPU:x86 64-AMD Ryzen Zen2、8 コア/16 スレッド GPU:16.7 TFLOPS、AMD Radeon RDNA ベースのグラフィックエンジン |
メモリ | GDDR6 16 GB DDRS 2 GB |
ストレージ | 2TB カスタム SSD |
入出力 | USB タイプ Aポート(SuperSpeed USB 10Gbps)×2 USB タイプ Cポート(Hi-Speed USB) USB タイプ Cポート(SuperSpeed USB 10Gbps) M.2 SSD 拡張コネクタ(Key M) ディスクドライブポート |
ネットワーク | イーサネット(10BASE-T、10OBASE-TX、1000BASE-T) IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be Bluetooth 5.1 |
AV出力 | HDMI OUTポート |
定格電圧 | 220-240 V ~ 1.9 A 50/60 Hz |
最大定格電力 | 390 W |
外形寸法(突起部を除く) | 約388 × 89 × 216 mm(幅×高さ×奥行き) |
質量 | 約3.1 kg |
動作温度 | 5°C~35 °C |
※SSD容量の一部は、コンソールの管理、メンテナンス、および追加オプションに関連して使用するために予約されています。そのため、SSD容量の可用性は異なる場合があります。
※接続されたすべてのデバイスの使用を保証するものではありません
※付属のHDMIケーブルを使用してください。
情報元:VGC