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Take-Two、インディー支援から撤退 : プライベート・ディビジョンを売却

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テイクツー・インタラクティブは、インディー開発支援レーベル「プライベート・ディビジョン」の売却を発表。「The Outer Worlds」や「Kerbal Space Program 2」などを手掛けたレーベルの売却は、同社の資源集中計画の一環であり、今後はAAAタイトルとモバイルゲームに注力する。なお、売却先の詳細は現時点で明らかにされていません。

テイクツー・インタラクティブ(Take-Two Interactive)は、インディーゲームの支援に特化したパブリッシングレーベル「プライベート・ディビジョン(Private Division)」を非公開の企業に売却することを発表しました。同社は近年、より大規模なプロジェクトへと注力を移行しており、今回の売却もその戦略的な方針の一環とされています。この売却によって、プライベート・ディビジョンがこれまで手掛けてきたプロジェクトや、今後リリース予定のタイトルもすべて新たな売却先の企業に引き継がれます。売却額は非公開ですが、CEOのストラウス・ゼルニック氏は、将来的に非公開の企業についての情報が公開される予定であると述べています。

売却の背景にある戦略的決断

テイクツーがプライベート・ディビジョンの売却を決断した背景には、AAAタイトルやモバイルゲームといった高収益分野にリソースを集中させる方針があります。ゼルニック氏は、「当社の強みは、大規模なAAAタイトルやモバイル分野での成功にあり、これらに注力することが最善の戦略だと考えています」と述べ、テイクツーが長年にわたり成功を収めてきた「Grand Theft Auto」シリーズや「NBA 2K」シリーズといった知的財産を基盤に、さらに大きなヒット作を創出することを目指します。

実際に、テイクツーは最近、「グランド・セフト・オートV」の売上が驚異の2億500万本を突破したと発表しており、AAAタイトルにおける同社の強さを示しています。

プライベート・ディビジョンは、過去に「Kerbal Space Program 2」や「The Outer Worlds」、「OlliOlli World」や「HADES」など、数々の成功したインディーゲームを手掛けてきました。これらのタイトルは、インディーゲームの独創性と魅力を引き出し、業界内で高い評価を得ています。

一部スタジオの閉鎖と人員削減

プライベート・ディビジョンの売却が報じられる以前から、テイクツーはいくつかのスタジオを閉鎖し、大規模な人員削減(レイオフ)を実施していました。6月には、Roll7やIntercept Gamesといったスタジオの閉鎖と共に、従業員の解雇が行われています。これは、同社が今年4月に発表したコスト削減プログラムの一環であり、全体の約5%に相当する従業員の削減が計画されています。

テイクツーは、今回の売却がプライベート・ディビジョンのレーベルとしての存続や、関連するプロジェクトの進行に悪影響を与えないと強調しています。ゼルニック氏は、「当社の成長戦略に適合しないプロジェクトを整理し、より高収益が見込まれる分野へ注力することが、テイクツーの未来にとって最良の選択です」と述べ、今後もAAAタイトルにおける市場シェアの拡大を目指す考えを示しました。

プライベート・ディビジョンの今後

テイクツーは、売却先の企業に引き継いだ後も、Moon Studios(ムーン・スタジオ)が手掛ける「No Rest for the Wicked」のサポートを継続することが確認されています。一方で、Bloober Teamとの「Silent Hill 2」リメイクに関するパブリッシング契約の解消も報じられており、今後、プライベート・ディビジョンがどのように運営されていくか注目が集まります。

今回の売却が業界に与える影響

テイクツーのような資本力と市場での地位を持つ企業がインディー市場から撤退することで、独立系開発者が大手パブリッシャーとパートナーシップを結ぶ機会が減少する可能性があります。その結果、インディー市場は今後、異なる発展を辿る可能性が予想されます。

一方、テイクツーの戦略的な方向転換は、AAAタイトル市場の競争をさらに激化させる可能性があります。特に、同社が保有する人気シリーズの続編や新作が今後もリリースされることで、AAA市場における競争が一層激しくなると考えられます。これにより、業界におけるテイクツーの地位がさらに強化される可能性がある一方で、インディー市場の変化が他のパブリッシャーにどのような影響を与えるかも注目されるでしょう。

情報元:Gamesindustry

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