
Obsidian Entertainmentの新作RPG「Avowed」が、発売後3日間で開発元を満足させる販売状況を記録しました。ゲームディレクターのCarrie Patel氏が開発過程を振り返り、今後の可能性を示唆。開発初期の方向転換や設計変更など、秘話も明らかに。
Obsidian EntertainmentがXbox Game Studiosと共同で開発した新作RPG「Avowed」が、発売から3日間で開発元の期待を上回る好調なスタートを切りました。ディレクターのCarrie Patel氏はBloombergのインタビュー「Inside the Making of Obsidian’s ‘Avowed’」に応じ、現時点での販売状況について「満足している」と語りました。
「Avowed」は、プレイヤーが魔法と武器を駆使して戦う一人称視点のアクションRPGです。Obsidianの過去作「Pillars of Eternity」の世界観「エオラ」を舞台に、個性豊かな仲間たちと共に謎に満ちた世界を冒険します。ゲーム内では、プレイヤーの選択が物語に影響を与え、様々な戦闘スタイルを楽しむことが可能です。
開発初期の方向転換と設計変更
Patel氏によると、「Avowed」の開発は決して順風満帆ではなかったとのことです。2021年には、前任のディレクターから引き継いだプロジェクトを大幅に見直す必要がありました。この過程は業界用語で「リブート」と呼ばれ、ゲームの基本設計や方向性を根本から再考することを意味します。
「開発の初期段階で、プロジェクトの方向性を再評価し、新しい試作版(ゲームの一部分を完成形に近い状態で作るもの)を作成しました。この過程で多くの教訓を得ましたが、理想的にはもっと小規模なチームで行うべきものでした」
大きな変更点の一つとして、広大な自由探索型の世界(オープンワールド)から、より焦点を絞った複数の探索エリア(オープンゾーン)構造へと変更されました。この決断についてPatel氏は次のように述べています。
「The Outer Worldsの経験から、複数の探索可能なエリアで素晴らしいゲームを作れることを知っていました。これにより、各エリアをより明確にテーマ付けし、プレイヤーが新しい環境に進む際に達成感を感じられるようになりました」
「Avowed」の特徴と今後の可能性
「Avowed」は、Obsidianが得意とするRPG要素と、アクション性の高い戦闘システムが融合した作品です。プレイヤーは魔法や武器を自由に組み合わせ、複数の解決方法が用意された豊富なサイドクエストに挑戦できます。また、仲間キャラクターとの関係性を深めることで、物語に大きな影響を与えることも可能です。
Patel氏は、本作の続編についても前向きな姿勢を示しています。
「この魅力的な世界と、チームの積み重ねた経験を活かして、さらなる展開ができればと考えています」
Patel氏は以前「Pillars of Eternity」の開発にも携わっていたことから、この発言は一般的な「エオラ」の世界ではなく、特に今回のようなアクションRPG形式での展開を指している可能性があります。ただし、続編の実現は主にMicrosoftによる売上や全体的な評価に左右されるでしょう。
日本市場での展開
Obsidian Entertainmentの新作ファンタジーRPG「Avowed」は、2025年2月19日に日本でも発売されました。しかし、当初予定されていた日本語ローカライズは、開発元の品質基準を満たさなかったことから延期となりました。日本語版は、発売から約1か月後のアップデートで実装される予定です。
この延期にもかかわらず、「Avowed」の英語版は予定通り2月19日に日本市場でリリースされました。また、本作はXbox Game Passにも対応しており、サービス加入者は発売日から追加料金なしでプレイすることが可能です。
情報元:wccftech