
コナミが誇る横スクロールシューティング「グラディウス」シリーズ初期作を集めた「グラディウス オリジン コレクション」が登場。初代「グラディウス」から「グラディウスⅢ」までのアーケード版に加え、17年ぶりの新作「沙羅曼蛇Ⅲ」も収録された全7タイトル18バージョン。「グラディウスIV」と「外伝」未収録の理由についても考察します。
歴史を塗り替えた「グラディウス」シリーズ
株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、今年40周年を迎える「グラディウス」シリーズの集大成として「グラディウス オリジン コレクション」を2025年8月7日(木)に発売することを発表しました。このコレクションは、横スクロールシューティングというジャンルの基礎を確立したコナミの名作シリーズを集約した作品集です。1985年から1989年にかけて公開された初期の3作品に加え、17年ぶりの最新作「沙羅曼蛇Ⅲ」を含む全7タイトル18バージョンを収録しており、シューティングゲームファンにとって見逃せない内容となっています。
グラディウス オリジン コレクション (GRADIUS ORIGIN COLLECTION) 発売告知トレーラー
本コレクションの中心となるのは、横スクロールシューティングのパイオニア的存在である初代「グラディウス」(1985年)です。この作品では革新的なパワーアップシステム(パワーメーター)やオプション(自機を追尾する発光体)が導入され、プレイヤーは状況に応じた戦略的な選択が求められるようになりました。このシステムは後続作品やジャンル全体に多大な影響を与えました。
続く「グラディウスⅡ GOFERの野望」(1988年)と「グラディウスⅢ 伝説から神話へ」(1989年)では、グラフィックやサウンドが進化し、ステージ構成やボスデザインが多様化しました。特に「Ⅱ」の火山ステージや「Ⅲ」の高速スクロールゾーンは、多くのプレイヤーにとって記憶に残る難所として知られています。また、「グラディウスⅢ 伝説から神話へ 日本AMショー版」という発売前イベントで2日間のみ稼働した幻のバージョンも収録されており、シリーズファンには注目ポイントとなっています。

収録作品(7タイトル18バージョン)
Title | Version |
グラディウス | 日本ROM版 日本バブルシステム版 北米版(NEMESIS) 欧州版(NEMESIS) 北米プロト版(NEMESIS) |
沙羅曼蛇 | 日本版 北米版(LIFE FORCE) |
LIFE FORCE(JP) | 日本版 |
グラディウスⅡ GOFERの野望 | 日本前期版 日本中期版 日本後期版 北米版(VULCAN VENTURE) |
グラディウスⅢ 伝説から神話へ | 日本OLD版 日本NEW版 アジア版 日本AMショー版 |
沙羅曼蛇2 | 日本版 |
沙羅曼蛇Ⅲ | 新作 |
「沙羅曼蛇Ⅲ」という新たな挑戦
本コレクション最大の注目点は、新作「沙羅曼蛇III」の収録です。「沙羅曼蛇」は「グラディウス」のスピンオフシリーズでありながら、2人同時プレイや独自の武器システムで差別化された作品です。その新作「沙羅曼蛇III」は、クラシックゲーム移植で定評のある株式会社M2が開発を手掛けています。ファミ通のインタビューによると、「1998年に3作目が制作されていたら」というコンセプトで開発されたとのことです。90年代のクラシックな味わいを継承しつつも現代的な要素を取り入れ、新旧のファン双方に新鮮な体験を提供するでしょう。



現代機向け最適化と利便性向上
オリジナルのアーケード体験を忠実に再現しつつ、現代のゲーム環境に合わせてM2が以下の改良を加えました:
- 高解像度対応 : ドット絵が鮮明に蘇る。
- 便利機能 : 巻き戻し機能やクイックセーブ/ロード機能を搭載。
- 初心者向けモード : イージーモードや無敵モードで幅広い層が楽しめる設計。
- 上級者向け機能 : トレーニングモードやオンラインランキングで腕試しが可能。
- ギャラリー機能 : サウンド・ビジュアルギャラリー、「グラディウス図鑑」を収録。
これらによって初心者から上級者まで幅広いプレイヤーが楽しめる内容となっています。当時クリアできなかった人への救済措置として、「イージーモード」や「無敵モード」は注目されています。
未収録タイトル「IV」「V」と「外伝」に関する考察
本作「グラディウスオリジンズ」の収録タイトルの選定について、ファンからは様々な意見が出ています。特に「グラディウスIV 復活」「グラディウスV」「グラディウス外伝」といったタイトルが含まれていないことが注目されています。その理由について以下が考えられます:
1. 「オリジンズ」としてのコンセプト
タイトルにある「オリジンズ(Origins)」が示す通り、シリーズ初期作品に焦点を当てていると考えられる
コナミの公式ツイートでも「1980年代のノスタルジックなゲーム体験を象徴する2Dシューティングの古典」と説明
2. 技術的課題
「外伝」は家庭用ゲーム機向け仕様のため、アーケード中心のコレクションへの移植には技術的課題が存在
「IV」は3Dポリゴン採用作品で、過去作品とは異なる技術基盤を持つため忠実な移植が困難
「V」はPS2向けに最適化されたタイトルで、トレジャーという外部スタジオの開発
3. 将来の追加コレクションへの布石
コナミは過去にシリーズ作品を複数回に分けてリリースした前例がある(メタルギアマスターコレクションVol1や「アニバーサリー」「アドバンス」「ドミナス」など複数のコレクションに分けたキャッスルバニアのケース)
「IV」や「外伝」「V」、さらに後期作品集として第2弾コレクションが企画されている可能性
4. アーケード版のみの収録判断
今回のコレクションはアーケード版のみを収録
過去のPSP「グラディウスコレクション」では家庭用移植版も含まれていた
一部ファンからは家庭用版(NES版グラディウス1-2、SNES版グラディウス3)が「よりバランスがとれていて楽しめる」との指摘
「グラディウスオリジンズ」というタイトルが示す通り、今回のコレクションはシリーズの起源に焦点を当てた企画と考えられます。タイトルの選定については賛否両論ありますが、コナミとM2の過去の実績を考えると、将来的に第2弾コレクションが登場する可能性も十分にあるでしょう。
現時点では公式からの続編コレクションに関する発表はありませんが、ファンの反応次第では計画が具体化する可能性もあります。
豪華限定版も用意
Nintendo Switch版とPlayStation5版には通常版だけでなく豪華限定版「グラディウス オリジン コレクション プレミアムボックス」も予約受付中です。この限定版には復刻版ポスターや冊子、「沙羅曼蛇Ⅲ」オリジナルサウンドトラックCDなど豪華特典が満載。また、コナミスタイル限定版としてさらに特別仕様のセットも販売予定です。

通常版・限定版予約はこちら:
公式サイト:https://www.konami.com/games/gradius/jp/ja/



コナミスタイル限定版予約はこちら:
Nintendo Switch:https://www.konamistyle.jp/products/detail.php?product_id=112438
PS5:https://www.konamistyle.jp/products/detail.php?product_id=112439
シューティングゲームファン必携の一品
「グラディウス オリジン コレクション」は単なる懐古趣味ではなく、横スクロールシューティングというジャンル全体の進化と歴史を体験できる文化的価値を持つ作品集です。本作は初心者にもベテランにもおすすめできる内容であり、新世代ゲーマーにも往年名作で腕試ししたいファンにも最適な選択と言えるでしょう。
情報元・イメージ:PRTIMES