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ソニー、休眠IPのライセンス提供開始 : 「パタポン」「みんゴル」など名作復活へ

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ソニー・インタラクティブエンタテインメントは2023年より、一部の休眠IPのライセンス提供を開始。先日、Nintendo Directで発表された「パタポン」や「みんなのGOLF」のように、JAPAN Studio閉鎖後に眠っていた人気シリーズが、他社の手によって復活し、マルチプラットフォームで楽しめるようになるかもしれません。

休眠IPへの新たなアプローチ

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、2023年から一部の休眠IPのライセンス提供を開始しています。この動きは2023年の「FantaVision 202X」を皮切りに、今年に入ってからは「Freedom Wars」、そして2025年3月27日に配信されたNintendo Directで発表された「パタポン1+2 リマスター」や「みんなのGOLF WORLD」など、主に旧JAPAN Studioのタイトルがバンダイナムコエンターテインメントにライセンス供与されています。

特筆すべきは、これらのタイトルがPlayStationのみならず、Nintendo SwitchやPC(Steam)といったマルチプラットフォームで展開される点です。これにより、PlayStationブランドの独占タイトルという位置づけから変化が見られますが、多くのプラットフォームでプレイ可能になることで、より幅広いゲームファンがアクセスしやすくなります。

「パタポン1+2 リプレイ」 アナウンスメントトレーラー

「みんなのGOLF WORLD」アナウンスメントトレーラー

JAPAN Studioの名作、現代に蘇るか

SIEがライセンス提供を進めているゲームタイトルには、かつて存在したJAPAN Studioが開発を手掛けた作品が数多く含まれています。これらの作品は、独創的なゲーム性や美しいグラフィックで、多くのゲームファンを魅了してきました。

例えば、「パタポン」シリーズは、独特のリズムアクションと可愛らしいキャラクターで人気を博し、「みんなのGOLF」シリーズは、その名の通り、誰でも手軽に楽しめるゴルフゲームとして幅広い層から支持を集めました。

しかし、JAPAN Studioは2021年に閉鎖され、これらの人気シリーズも事実上休眠状態となっていました。この戦略の背景には、閉鎖されたJAPAN Studioの作品群が事実上放置される状況を回避する意図があると考えられます。ソニーが自社でこれらのIPを活用する予定がない中、サードパーティへのライセンス提供は、これらの名作が完全に忘れ去られるよりも良い選択肢と言えるでしょう。

画像イメージ:PRTIMES
画像イメージ:PRTIMES

ライセンス供与の具体例と期待される効果

すでにライセンス提供が決定しているタイトルには、株式会社コスモマキアが手掛けた「FantaVision 202X」(2023年)、バンダイナムコエンターテインメントと株式会社Dimpsによる「Freedom Wars」、そして先日発表された「パタポン1+2 リマスター」と「みんなのGOLF WORLD」が含まれます。これらは特にJAPAN Studioが開発し、多くのファンに愛されてきたシリーズです。「パタポン1+2 リマスター」の開発は株式会社SASが担当し、Nintendo SwitchとPlayStation 5版が2025年7月10日(木)に、Steam版が2025年7月11日(金)に発売予定です。「みんなのGOLF WORLD」の開発は株式会社ハイドが担当し、発売予定日は2025年内となっています。

ライセンス提供により、サードパーティの開発会社は、過去の名作ゲームを現代の技術でリマスターまたはリメイクすることができます。これにより、グラフィックやゲーム性が向上し、新たなファン層の獲得も期待できます。

PlayStationの長年のファンにとっては、これらの名作が独占タイトルではなくなることに複雑な感情を抱くかもしれません。しかし、これらのゲームが現代の技術で復活し、新しい世代のゲーマーにも楽しまれる機会を得ることは、IPが眠り続けるよりも望ましい展開と言えるでしょう。

復活が期待される名作ゲーム

復活が期待される名作ゲーム

ライセンス供与の対象となる可能性のあるゲームタイトルは他にも数多く存在します。

  • 「Gravity Rush」シリーズ : PlayStation 4とVitaで発売された、重力を操る独特なゲーム性と、美しいグラフィックが特徴のアクションアドベンチャーゲーム。PS5、Nintendo Switch、PCでのリマスターが実現すれば、より多くのプレイヤーに届く可能性があります。
  • 「Tokyo Jungle」 : PlayStation 3で発売された、人類が滅亡した後の東京を舞台に、動物たちが生き残りをかけて戦うサバイバルアクションゲーム。2012年当時は理解されにくかった挑戦的なゲームプレイも、現代のゲーム環境では再評価される可能性があります。
  • 「Puppeteer」 : 影絵のような美しいグラフィックと、独創的なゲーム性が高く評価されたアクションゲーム。PS3の終盤に発売されたため見逃された傑作ですが、現代のプラットフォームで復活すれば新たな評価を得られるでしょう。
  • 「Soul Sacrifice」 : PlayStation Vitaで発売された、ダークファンタジーの世界観と、独特なゲームシステムが魅力のアクションRPG。モンスターハンター系のゲームでありながら、その独特の雰囲気と犠牲をテーマにしたゲームプレイで差別化されています。

これらのゲームは、いずれもPlayStationの歴史に残る名作であり、現代の技術で復活すれば、多くのゲームファンを魅了するでしょう。

今後の展望とファンへの期待

SIEのライセンス戦略は、まだ始まったばかりです。今後、どのようなゲームタイトルが復活するのか、そしてどのような形で展開されるのかは、まだ不透明な部分も多くあります。

しかし、このライセンス提供の動きは、PlayStationの過去の名作ゲームが再び輝きを放つための一歩となるでしょう。ファンとしては、これらの復活プロジェクトを積極的に支援することが、さらなるIPの復活につながる可能性もあります。

今回のソニー・インタラクティブエンタテインメントの決断は、過去の遺産を未来へと繋ぐ、現実的な選択と言えるでしょう。たとえPlayStation独占ではなく、マルチプラットフォーム展開となったとしても、愛されたゲームが完全に忘れ去られるよりは、新たな形で生き続ける方が望ましいのかもしれません。

情報元:Push Square

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