
任天堂の人気キャラクター、ドンキーコングが、待望の新作3Dアドベンチャー「ドンキーコング バナンザ」で帰ってきます。数十年ぶりとなる本格的な3Dプラットフォーム作品の情報を、先行プレイレポートをもとに解説。Nintendo Switch 2専用タイトルとして7月17日の発売が噂される本作は、マリオに続く新たな任天堂の看板となるのでしょうか。
任天堂を代表するキャラクター、ドンキーコングの完全新作3Dアドベンチャー「ドンキーコング バナンザ」が明らかになりました。Nintendo Switch時代には「トロピカルフリーズ」の移植やゲスト出演が中心だった彼にとって、数十年ぶりの3Dプラットフォーム作品です。次世代機Nintendo Switch 2の登場が噂される中、本作に寄せられる期待は大きいものがあります。
新たな舞台と破壊を重視したゲームプレイ
「ドンキーコング バナンザ」の舞台は、お馴染みのDKアイランドではなく全く新しい地下世界です。本作は従来の「ドンキーコングカントリー」シリーズというよりも「スーパーマリオ オデッセイ」に近い作風とされていますが、ドンキーコング特有のアクションが独自のゲームシステムへ組み込まれています。プレイヤーの目的は「黄金のバナナ」を取り戻すことで、そのために地下世界の多様なロケーションを探索することになります。
ドンキーコング バナンザ [Nintendo Direct | Nintendo Switch 2]
Nintendo Switch 2 Directのトレーラーでは2Dステージも確認されましたが、今回の先行プレイではその要素に関する情報は得られませんでした。また、ディディー、クランキー、ファンキー、ディクシーコングといった馴染みのキャラクターの姿も確認されていません。
本作で特に重視されているのは、周囲の環境を「破壊」するダイナミックなアクションです。通常攻撃が効かない敵には地面から掘り起こした土塊を投げつけたり、障壁が道を塞いでいれば特定の岩を利用して爆弾を作り出して爆破するなど、環境を利用したパワフルなアクションが特徴です。過去作「ドンキーコング64」で批判されたアイテム収集の過剰な重視から脱却し、パンチひとつであらゆる環境を壊しまくる、より爽快な破壊体験に焦点を当てていることがうかがえます。
進化したキャラクターデザインと新たな仲間
本作では、キャラクターデザインにも大きな変化が見られます。これまでのレア社による「ドンキーコングカントリー」などのデザインテイストから変わり、映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」に近い表現が取り入れられています。特に、生き生きとした瞳の表現や、細やかな体毛の描写などによって、ドンキーコングの表情がこれまで以上に豊かに表現されているのが特徴です。

先行プレイで公開されたのは「インゴット島(Ingot Isle)」と「ラグーンレイヤー(Lagoon Layer)」の二つのエリア。「インゴット島」の鉱山で採掘するNPCたちを昆虫のような敵「アンティコイド(Antickoid)」から救出する任務を経て、「ラグーンレイヤー」では新たなパートナー「オッドロック(Odd Rock)」が登場します。このキャラクターはドンキーコングの肩に乗る岩のような姿をしており、「スーパーマリオ オデッセイ」のキャッピーのようにヒントを提供する役割と思われます。
敵組織についても、従来のクレムリン軍団ではなく、謎の集団「ヴォイドカンパニー(VoidCo)」という新たな勢力が登場。近年の「ドンキーコングカントリー」シリーズのティキタック族やスノーマッドとも異なる独特のデザインが特徴です。

チャレンジ要素と今後の展望
シリーズの伝統を受け継ぐ高難度のチャレンジも健在です。デモ版に含まれた「バトルチャレンジ」では、ワニと岩が融合したような敵「クロコイド(Crockoid)」や「アンティコイド」を厳しい制限時間内に倒す必要があり、先行プレイのレポーターも苦戦を強いられたとのことです。
限られた先行プレイでしたが、「ドンキーコング バナンザ」は3Dマリオの洗練されたシステムとドンキーコング特有のアクションが融合した印象的な内容となっています。本作は7月17日にNintendo Switch 2専用タイトルとして発売が噂されており、新ハードのローンチタイトルの一つとして位置づけられる可能性があります。
ドンキーコングシリーズの長年のファンはもちろん、3Dアクションゲームファンにとっても、「ドンキーコング バナンザ」は今後のゲーム市場の動向を占う上で注目すべきタイトルとなるでしょう。
情報元:ComicBook