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Xboxブランド初の限定VRヘッドセット「Meta Quest 3S Xbox Edition」登場

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MicrosoftとMetaが共同開発した限定版VRヘッドセット「Meta Quest 3S Xbox Edition」が発表されました。本製品は、XboxのゲームをVR空間の仮想大画面で楽しめる特別モデル。Xboxデザインの本体とコントローラー、そしてGame Pass Ultimateの3ヶ月分サブスクリプションが同梱され、VRでのゲーム体験がすぐに始められます。

XboxとMetaが協業でVR市場に参入

数日前からまことしやかに伝えられていたリーク情報が、ついに正式な発表となりました。Microsoftのゲーム部門であるXboxは、Metaとのパートナーシップにより、初の限定版VRヘッドセット「Meta Quest 3S Xbox Edition」を発表。この製品は、Xboxが自社でVRハードウェアを開発するのではなく、クラウドゲーミング戦略を強化する一環として位置づけられています。コンソールやPCがなくても、仮想大画面でXboxのゲームライブラリを楽しめる新たな選択肢を提供します。

両社の協業は2022年に始まり、2023年12月にはXbox Cloud Gaming(ベータ版)アプリがMeta Questプラットフォームに導入されました。この限定版ヘッドセットは、18カ月にわたる技術統合の集大成です。

価格と充実した同梱物の詳細、そして日本での展開は?

Meta Quest 3S Xbox Edition」は数量限定で、価格は399.99ドル(英国では379.99ポンド)です。Meta公式サイト、米国ではBest Buy、英国ではArgosおよびEEで販売されますが、残念ながら、現時点では日本での発売は未定となっています。 なお、海外でも在庫がなくなり次第販売終了となるようです。

同梱物は以下の通り、VRとクラウドゲーミングをすぐに始められるパッケージとなっています。

  • Meta Quest 3S本体(128GB): Xboxを象徴するカーボンブラックにベロシティグリーンのアクセントを施した特別デザインです。
  • Touch Plusコントローラー: 本体と統一感のあるカラーリングです。
  • 限定版Xboxワイヤレスコントローラー: ヘッドセットとペアリング済みです。
  • Eliteストラップ: 快適な装着感を提供します。
  • サブスクリプション: MetaのVRコンテンツで利用できるサブスクリプションサービス「Meta Horizon+」の3カ月分と「Xbox Game Pass Ultimate」の3カ月分が付属します。

仮想大画面で楽しむXboxのゲーム体験

Game Pass Ultimateのメンバーは、「Xbox Cloud Gaming(Beta)」アプリケーションを介して、「The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered」や「Forza Motorsport」、「Starfield」をはじめとする数百ものタイトルをストリーミングでプレイできます。4つの表示オプション(例:シネマサイズの大画面)が用意されており、まるで自分専用の巨大な映画館でXboxのゲームをプレイするような、従来のテレビやモニターでは得られない臨場感を提供します。

この製品は、本格的なVR体験を提供するものではありません。既存のVRゲーム(例:「Beat Saber」や「Half-Life: Alyx」)は、プレイヤーが3D空間内を自由に動き回り、コントローラーでオブジェクトを直接操作するような、より没入感のある体験を指します。一方、「Meta Quest 3S Xbox Edition」で提供されるXbox Cloud Gamingのゲームは、ヘッドセット内の仮想スクリーン(2Dまたは湾曲した大型ディスプレイとして表示)に映し出され、従来のコントローラー操作でプレイする形式を採用しています。例えば、「Starfield」をプレイする際、宇宙船のコックピット内でVR視点から操作するのではなく、巨大な仮想スクリーン上で通常のゲーム画面をプレイする形となります。

個人で所有するクラウド対応ゲーム「Stream Your Own Game」コレクション(100タイトル以上)を通じてプレイ可能です。また、クロスプレイおよびクロスプログレッション機能により、XboxコンソールやPCとゲームの進行状況をシームレスに同期できます。

Microsoftのクラウドファースト戦略

Microsoftは以前、VRに消極的で、2019年にCEOのPhil Spencer氏が「VRは孤立した体験で、顧客からの需要が少ない」と述べていました。しかし、今回の限定版は、Metaとの協業を通じてVR市場に参入する戦略的な一歩です。自社でVRハードウェアを開発するリスクを避けつつ、Xbox Game Passクラウド技術を活用し、コンソール、PC、スマートフォン、そしてVRヘッドセットへとエコシステムを拡大しています。

このアプローチは、ASUSと協業した携帯ゲーミングデバイス「ROG Ally」と同様の戦略を反映しており、どこでも手軽にXboxのゲームを楽しめる環境を広げることに注力しています。

市場での位置づけと今後の展望

ソニーの「PlayStation VR2」が専用ハードウェアで苦戦している中(例:Beat StudiosがPS4/PS5向け「Beat Saber」サポートを終了)、Microsoftはクラウドを軸に既存デバイスを活用する柔軟な戦略を採用しています。リビングのテレビが使用中でも、ユーザーはVRヘッドセットで没入型のゲーム体験を楽しめるため、家族との時間と個人のゲーム時間を両立できます。

Meta Quest 3S Xbox Edition」は、Xbox Cloud Gamingの魅力を祝う製品であり、すぐにVRゲーム開発の本格化にはつながりませんが、Microsoftの「いつでも、どこでも、誰とでも」プレイできる未来への重要な一歩です。この画期的な製品が、VRゲーミングの未来をどのように変えていくのか、今後の展開に注目が集まります。

情報元:XboxWire

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