2019年の発売以来、独特な世界観と革新的なゲームシステムで高い評価を獲得した小島秀夫監督の「デス・ストランディング」が、ついにXboxシリーズX / Sでプレイ可能に。当初PlayStation独占タイトルとしてリリースされていた本作が、5年の歳月を経て新たなプラットフォームに登場しました。
2019年にPlayStation独占でリリースされ、独特なストーリーと斬新なゲーム体験で話題を呼んだ小島秀夫氏のアクションアドベンチャーゲーム「デス・ストランディング」が、ついにXboxでプレイできるようになりました。これまでPlayStationとPCでのみ展開されていた本作が、発売から5年を経て新たなプラットフォームに登場したことで、ゲーム業界全体に大きな反響を呼んでいます。
Xboxへの突然の登場
2024年11月7日、「DEATH STRANDING DIRECTOR’S CUT」がXbox Series X|SとWindows PC(Microsoft Store)向けに突如発表され、同日配信が開始されました。さらに、発売を記念して2週間限定で50%オフのローンチセールも実施されており、新規プレイヤーにとって手に取りやすい環境が整っています。
注目すべき点として、コジマプロダクションが「デス・ストランディング」の知的財産権(IP)を完全に保有することになったと発表されています。小島秀夫氏は「Xboxユーザーの皆さまにデス・ストランディングをお届けできることを嬉しく思います」とコメントし、長年待ち望んでいたファンへの感謝を示しました。
「デス・ストランディング」の物語
「デス・ストランディング」は、小島秀夫氏が独立後に初めて手掛けたタイトルで、未知の災厄「デス・ストランディング」によって荒廃した未来のアメリカを舞台としています。プレイヤーは主人公サム・ポーター・ブリッジズ(演:ノーマン・リーダス)として、分断された人々をつなぎ直し、カイラル通信網を再構築する使命に挑みます。
このゲームは、単なるアクションゲームの枠を超え「配達シミュレーター」とも称されるユニークな一面を持ちます。広大な地形を歩き、敵との戦闘だけでなく地形や天候、荷物管理といった課題に取り組む要素が含まれ、プレイヤーは限られたリソースの中で装備を選び、慎重に行動する必要があります。
ゲームの魅力とその奥深さ
「デス・ストランディング」の魅力は、アクションや戦闘だけでなく、荒涼とした広大な風景を歩き、「旅」そのものを体験する感覚にあります。プレイヤーは梯子やロープ、未来的なビークルを駆使して川を渡り、山を登り、雪原を進むなど、まるで実際の「ハイキング」を楽しむかのような没入感を味わえます。装備の選択やルートによってプレイスタイルが変化し、プレイヤーごとに異なる体験ができるのも特徴です。
さらに、カイラル通信を通じて他のプレイヤーとつながり、協力し合える仕組みも本作の特徴です。プレイヤーが建設した橋や道路、設置したサインなどが他のプレイヤーの世界にも反映され、間接的に助け合うことができます。この「つながり」のテーマは、ゲームプレイとストーリーの両面で重要な役割を果たしており、カイラル通信網の拡大がゲームの進行と密接に関連しています。
続編とメディア展開
Xbox版のリリースにより、「デス・ストランディング」はPlayStation独占から、さらに多くのユーザーに親しまれるタイトルとなりました。続編である「Death Stranding 2 : On The Beach」が2025年にPlayStation 5向けにリリース予定であることが発表されています。このXbox展開を受けて、続編もマルチプラットフォーム化するのではないかとの期待が高まっていますが、現時点では確定的な情報はありません。
小島秀夫氏は、ゲーム以外のメディアへの展開も積極的に進めています。2022年には映画制作会社A24との提携で「デス・ストランディング」の映画化を発表しました。さらに、ジョーダン・ピール監督との共同制作による新作ゲーム「OD」や、ソニーと協力して開発中のスパイアクション「Physint」など、小島氏の新たなプロジェクトにも注目が集まっています。
結び
「デス・ストランディング」のXbox版リリースは、発売5周年を迎えた本作に新たな注目を集め、ゲーム業界全体に反響が広がることとなりました。当初PlayStation独占タイトルとして登場したこのユニークな作品が、今や複数のプラットフォームで楽しめるようになり、既存ファンはもちろん、新規ユーザーにも新たな体験を提供しています。
本作は全世界で1900万人を超えるプレイヤーを獲得し、大きな成功を収めています。今回のXbox版リリースにより、さらなる成長が期待されます。小島秀夫氏が描く独自のビジョンが、ゲーム業界にとどまらず、映画や音楽など多様なメディアを通じてどのように展開していくのか、今後も大きな注目を集めることでしょう。
情報元:Inverse