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「The Witcher 4」 現世代機での動作は不透明? ─ 開発の現状と今後の展望

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CD Projekt Red(CDPR)の「The Witcher 4」最新トレーラー公開後、現世代機でのパフォーマンスに注目が集まる。CDPRインタビューから、Unreal Engine 5採用の意図、「Cyberpunk 2077」の反省を踏まえた最適化への取り組み、そして開発体制の変化が明らかに。

先日のThe Game Awards 2024で公開された「The Witcher 4(ウィッチャー4)」のトレーラーは、その圧倒的なグラフィックの美しさで世界中のファンを魅了しました。しかし、同時に現世代機(Xbox Series Sを含む)でこのクオリティが本当に実現できるのか、不安の声も上がっています。特に、トレーラーが「未発表のNvidia GeForce RTX」グラフィックカードで事前レンダリングされたという記述は、現世代機では同等のグラフィックが難しいのではないかという憶測を呼んでいます。

ウィッチャーIV — シネマティックリビールトレーラー | The Game Awards 2024

過去に「Cyberpunk 2077(サイバーパンク2077)」で旧世代機(PlayStation 4、Xbox One)でのパフォーマンス問題を引き起こしたCDPRにとって、コンソール機のパフォーマンス、特に最適化は最重要課題です。今回、Eurogamerが行ったCDPRへのインタビューでは、この問題について直接質問が投げかけられました。

CDPR幹部が語るトレーラーの真意

「The Witcher 4」のゲームディレクターであるセバスチャン・カレンバ氏は、トレーラーについて「これは単なるマーケティングキャンペーンの始まりではない」と強調しました。トレーラーの主な目的は、Ciriが主人公であること、そして彼女がウィッチャーとしての道を歩んでいることを世界に示すことだったと説明しています。

特定のコンソールに関する質問に対し、カレンバ氏は「現在、Epic Gamesのエンジニアと最新のUnreal Engine 5に取り組んでおり、非常にうまくいっています」と述べました。そして、「PC、Xbox、PlayStationといったすべてのプラットフォームをサポートしたいと考えている」としながらも、「現時点では詳細をお伝えすることはできない」と、具体的な言及を避けました。

トレーラーは技術デモ?

カレンバ氏は、今回のトレーラーはあくまで技術的なショーケースであり、開発チームが目指すグラフィック品質の基準を示す「ベンチマーク」であると改めて強調しました。これは、映画のような品質をゲーム内で可能な限り実現しようとしていることを示すためです。

この発言は、CDPRの共同CEOであるミハウ・ノワコフスキ氏が以前インタビューで語った内容と一致します。ノワコフスキ氏は、「Phantom Liberty(仮初めの自由)」のマーケティングキャンペーンが短縮された一方で、「The Witcher 4のような新しいゲームでは、より長いキャンペーンを予定している」と述べていました。つまり、The Witcher 4に関しては、今後時間をかけて情報公開していく方針であることを示唆しています。

全プラットフォーム同時開発と最適化

コンソールに関する話題に戻ると、CDPRの技術担当副社長であるシャルル・トレンブレイ氏が以前インタビューで語った内容も重要です。トレンブレイ氏は、CDPRの今後のゲームはPCだけでなく、コンソールを含む複数のプラットフォームで同時に開発され、最適化されていることを明かしました。これは、「Cyberpunk 2077」の反省を踏まえ、PCで開発してからコンソールに移植するという従来の方法から、全てのプラットフォームで同時に最適化を行う方法に変更したことを意味します。

トレンブレイ氏は、「家庭用ゲーム機では、動作が重く快適にプレイできない」ことは「決して許されない」と述べ、「これは開発プロセスの一部であり、最も低いスペックのプラットフォームを含むすべてのプラットフォームで状況を正確に把握している」と説明しました。

現世代機でのパフォーマンスは依然不透明

これらの情報から、「The Witcher 4」は現世代機での動作を考慮して開発されていることは間違いありません。しかし、CDPRが現時点では具体的な言及を避けていることから、現世代機でどの程度のパフォーマンスが実現できるのかはまだ不透明です。CDPRが過去の失敗を教訓に、どのように最適化を進めていくのか、注目が集まります。

情報元:Eurogamer

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