MetaとXboxが提携した限定VRヘッドセット「Meta Quest 3S Xbox Edition」が、シャドウドロップされるとリークされました。価格は399ドルで、黒と緑の限定色、Eliteストラップ、コントローラー、3ヶ月分のGame Passが同梱。ゲームはクラウドでプレイする形式で、Microsoftのプラットフォーム戦略を体現します。
「Meta Quest 3S Xbox Edition」登場か
Meta社とMicrosoft社のXbox部門が提携し、限定版VRヘッドセット「Meta Quest 3S Xbox Edition」が市場に投入される可能性が、複数の情報筋によって報じられています。リーク情報によれば、この特別モデルは6月24日に、事前の予告なく発売される見込みです。この動きは、VR（仮想現実）とクラウドゲーミングの融合を加速させ、両社の戦略的パートナーシップを象徴するものとして、業界の注目を集めています。
Xboxファン注目の製品パッケージ
「Meta Quest 3S Xbox Edition」の価格は399ドルと見られています。（参考価格：約63,000円、※6月21日時点の為替レートに基づく。現時点では日本での正式な発売は発表されておらず、本情報はリーク段階のものです）製品には、Xboxブランドを象徴する黒と緑を基調としたヘッドセット本体とアクセサリー、長時間の快適なプレイを支える「Eliteストラップ」、操作性に優れた「Xboxワイヤレスコントローラー」、そして膨大なゲームを遊べる「Xbox Game Pass Ultimate」の3ヶ月利用権が同梱されるとのことです。
ヘッドセットの基本仕様は、ベースモデルの「Meta Quest 3S」（内蔵ストレージ128GB）と同一とみられます。実質的には、Xbox仕様のカラーリングに、ゲーム体験を向上させるアクセサリーやサービスを組み合わせた、付加価値の高いバンドル製品と言えます。
ゲーム体験の鍵はクラウドゲーミング
このデバイスの最大の特徴は、ゲームプレイの形式にあります。「Starfield」や「Forza Motorsport」といったXboxの人気タイトルは、ヘッドセット上で直接動作するのではなく、「Xbox Cloud Gaming」を介したストリーミングで提供されます。利用者はGame Pass Ultimateに加入することで、VR空間内の巨大な仮想スクリーン上で、これらのゲームをプレイできます。
このストリーミング体験は、2023年後半からMeta Quest向けに提供されているもので、1080p解像度・毎秒60フレームでのプレイが可能です。今回の限定版ヘッドセットは、このクラウドゲーミング体験をより手軽に始められるエントリーパッケージとしての役割を担います。
MicrosoftとMeta、両社の戦略
今回の提携は、両社が推し進める長期戦略の一環と見られます。
Microsoftは、「あらゆるスクリーンにXboxの体験を届ける」という目標を掲げています。自社製携帯機の開発を一旦見合わせ、ASUSの「ROG Ally」のようなサードパーティ製デバイスとの連携を強化するなど、ハードウェアの垣根を越えてGame Passの会員数を増やすことを最優先する戦略です。今回の提携もその方針を明確に反映しています。
一方のMetaは、VR/MRプラットフォームの普及を目指し、2024年4月にOSをサードパーティへ開放する方針を発表しました。その際、Xboxブランドの限定版をリリースすることも示唆しており、今回の動きは、外部パートナーと共にエコシステムを拡大していく姿勢の表れです。
市場への影響と今後の展望
「Meta Quest 3S Xbox Edition」が、直ちにVR市場やGame Pass加入者数を劇的に押し上げる可能性は低いでしょう。VRヘッドセットはまだニッチな市場であり、その影響は限定的との見方が一般的です。
しかし、この製品はクラウド技術がハードウェアの制約を越え、新たなゲーム体験を生む可能性を示す重要な一歩です。大手2社が手を組むことでVRとクラウドゲーミングの親和性を高め、将来的に多くのユーザーを惹きつけるきっかけになり得ます。
Microsoftのプラットフォーム戦略と、Metaのオープンなエコシステム戦略が交差した今回の提携は、両社の長期的なビジョンを実現するための重要な布石と言えるでしょう。
情報元：wccftech
